▼Wii Musicは楽しい

 Wii Music購入から一夜が明けて、さっそく腕が痛いです。何時間もリモコンを振りっぱなしだったので、それも当然と言えばそうなんですけどね。
 プレイ中は、以前にG1ジョッキーWiiで味わったヤバい感覚がフラッシュバックして、ちょっとは自重したんですが、それでもやっぱり面白い止められないまだ大丈夫の泥沼に嵌り込んで、無駄に腕をパンプアップさせてしまっています。両腕に均等に負担がかかるので、「まだ左手がある!」とは行かないのが、Wii Musicの恐ろしいところでもありまして、久々に強烈な腕破壊ゲーに巡り会えたなぁという戦慄すべき喜びに今は浸っております。腕とタッチパネルを破壊するゲームはいいゲーム!
 とは言え、重要なのはパワーではなくテクニック。多分、操作に慣れると力を入れずに気楽にプレイできるとは思います。Wii Sportsも、初めてプレイした時はリモコンをブンブン振り回していましたよ。


 さてまぁ、Wii Music。傍目からは何が面白いのかイマイチよく分からないゲームっぽいですね。自分は前以って脳内で想像していたゲームそのままだったので、手触りからして期待通り、演奏から派生するクリップ作成は予想を上回る楽しさに満ちていて、いやー、面白いゲームだなー、と唸りっぱなしです。
 自分の中ではWii SportsWii Fitよりもファーストインプレッションは強烈ですね。Wii Musicがゲームらしくない、なんてのは全くの見当違いで、むしろパック構想のゲームの中では一番遊び応えのあるゲームだと思います。その辺はやっぱり後発の強みというか、Wii Sportsの時にはとみに感じた発展途上感が抜けて、こなれた感じがあるからだと思います。ゲームのコンセプトからしても、音楽がゲームに向いたジャンルだってのは周知の通りですしね。


 Wii Music自体は、目標がない、点数がない、とは言われますが、ハンドベルや指揮などの各種ミニゲームでは従来のゲームのようにハイスコアを目指して遊ぶことになりますし、通常の演奏にしても譜面を表示して、それを完璧に弾きこなすにはそれなりの習熟が必要になります。
 さらに人並みに弾けるようになっても、今度は楽器選びからテンポから弾き方までいくらでもアレンジを効かせることができますしね。最終的には自分が納得するまで演奏を繰り返すことになるので、間口は広いけど終着点が見えない、任天堂らしい奥の深いゲームに仕上がっています。
 なので、額面上は50曲の収録曲も、パートを変えて、楽器を変えて、テンポを変えて……と、試してみると相当長く遊べます。これ、好きな曲1曲で10時間とか簡単に使えそうだわ。
 自分も早くスーパーマリオを色々アレンジして演奏してみたいんですが、なかなか出てこなくてヤキモキしています。このゲーム、最初は演奏できる楽曲が5曲しかないので、演奏だけに拘らずミニゲームやレッスンなど、色々と試して追加楽曲を探すのがまずは吉です。


 Wii Musicは演奏のミスがない、とは言いますが、適当に弾くとやっぱり変な演奏になるんですよね。譜面通りに弾く場合はバンブラのビギナーモードが近いと思います。リズムとタイミングが重要な辺りが。
 特にリズム隊は、適当にやってると徐々にズレてきて壊滅的な演奏になります。Wii Musicは音程は補正してくれるんですが、リズムばかりは補正してくれないんですよね。
 主旋律は結構遊びが効くんですけど、リズムは乱れたら全体がグダグダになります。なので、自分はリズムは譜面を踏まえつつ、そこにオカズを足していく感じでプレイしていますね。もうちょっと上手くなったら、色々リズムを崩していけるのかもしれませんが。


 でまぁ、色々なパートを演奏して、好みのセッションが完成したら、最後にセッションをパッケージングして、クリップという形で音楽を保存することになります。ここでプレイヤーは、アルバムのジャケットをデザインすることになるんですが、このジャケット作成もかなり凝っていて面白い作りになっています。
 基本的にはソフト側で用意されているフレームと背景から好きなものを選択して、そこにMiiを配置する仕組みになっています。Miiは拡大縮小回転ポーズが自由に行えて、これがデザインを相当に幅広くする役割を果たしています。
 ただ、ちょっと難を言えば、Miiの重なる順番を自由に変えられないのが面倒ではありますね。Miiは配置されたものから順々に重なる仕様になっているので、一番奥に配置したいMiiは真っ先に配置するなど、配置の順番を予め考えておく必要があります。
 配置を決めたMiiも、一度決定するとそこからは再度動かすことができないので、一回操作を間違えると最初から全部やり直す羽目になります。ツールとしてはやや不自由なUIなので、最初から完成形を想定した上でMiiを配置する必要がありますね。
 とは言え、色々と試行錯誤して出来上がった苦心の力作を眺めてみると、やっぱり充実感が沸いてくるんですよね。ジャケット作成は演奏とはやや離れた要素ではありますが、散らばった部品を組み合わせて完成させる楽しさを味わわせてくれるのは、セッションとも共通したWii Musicの大きな魅力の一つですね。



 そう言えば、ドラムのレッスンもちょっとやってみたんですが、あれ、Wiiリモコン2本振りじゃない……? 確かE3だかの動画では、ドラムレッスンはバランスWiiボードにリモコン2本という重装備で挑んでいたように記憶しているんですが、製品版ではバランスボードにリモコン+ヌンチャクのごく標準的な組み合わせでプレイする形になっています。
 うーむ、せっかくエネループ4本纏めて充電したというのに! ……まぁ、その方がユーザの負担も少ないので妥当だとは思いますけどね。
 でも、両手を交差させる関係でコードがちょっと邪魔っけではあります。


 で、自分はドラムは4ビートまでは踏めるようになったんですが、そこから先はもう全然ダメですね。足と腕を交互に、または一緒に動かさなきゃならないってのが、なんかもう身体で理解できなくて動きがてんでバラバラになります。
 Wii Musicはリズム感を養っておくとどんなパートにも応用可能なので、真っ先に覚えるとラクなのはドラムかベースかなーと思っているんですが、ちょっと本格的なのはまだ無理かな、という感じで。もうちょっと簡易ドラムに慣れたら、また再挑戦したいなーと思いますです。



 そして自分は褒められると調子に乗るタイプです。

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