バード5人で放浪記・その1(B1F)

 単独職業パーティで一番キツいのはバードだと個人的には思う。
 成長方針の幅が狭すぎて、メンバー相互のシナジーを生かしづらいのがその理由。いくら様々な呪歌をマスターしたところで強化枠の制限で使えるものは3個までと限られているし、必要な呪歌にしても誰か1人が覚えていれば済むことで、バードが複数いるパーティはよっぽど限られた用途か趣味でしか存在しない。
 単独職業パーティで重要なのは相手の行動をいかに無力化するかなので、パラディン、メディックの防御スキルや、ダークハンター、カースメーカーの各種封じは単独パーティでは特に大きな効果を発揮する。敵を瞬時に撃破してそもそも行動する機会を与えない、というコンセプトでいくなら各種アタッカーも適性はあると言える。ブシドーやソードマンは後衛をどう生かすがが課題になりそうだけど。
 それに比べるとバードは相手の行動を封じる手段を持たず、基本的にバフから戦闘に入るのでスピードに欠けがちだ。当然戦闘は長期化し、被害は拡大しやすい。かと言って戦況を引っくり返せる爆発力のあるスキルもない。
 それを考えるとやっぱりバードは単職パーティには不向きだと結論せざるを得ないんだよなぁ。

 ……と思ってたんだけど、どうもバード5人は結構いけるらしい。なんだかんだでバードは各種のバフに加えてHPやTPの回復、属性付与までこなせるので戦術の幅は広い。相手に合わせて呪歌の組み合わせを変えることで柔軟性のある戦い方ができるそうだ。
 うーん、本当なんだろうか。自分にはどうもイワォロペネレプにボコボコにされる絵面しか浮かばないんだけどなぁ。ああ、花が。アルマジロが。

 ただまぁ、本当にキツいのかラクなのか、わからないなら自分で確かめてみればいいじゃないと結論。どうせまた最初からやろうとは思ってたんだし、テーマとしては面白そうだ。
 てなことでバード5人で擬似3週目プレイを始めることに決めました。このゲームはリトライが気軽にできるのがいいところ。

 今回のプレイの条件は

1.データ、マップは流用する(面倒だから)
2.樹海磁軸は迷宮内で所定の階層に到達してから使用可
3.アイテムは対応する素材を入手後のみ購入可能
4.バードがいるんだから最終的には3竜くらい倒してみろや

 ってな感じで行ってみようかと思います。要は前回とほぼ一緒。トパゾス捨てられないなー。
 さっそくバードを新規作成。今まで遊んでたブシドーとカースメーカーは登録抹消。せっかく70まで育てたんだからせめて引退引継ぎさせたかったなぁ。アルカナワンドと八葉七福も売却。考えてみるとカスメにアルカナワンド持たせてもあんまり意味がなかったなぁ。
 そして新たにバード5人を作成。当然のように名前付けで悩む。今回はキャラ絵が足りないので幼女バードは双子設定。草の人はリーダーに見えてしまうから困る。

 さっそくパーティを組んで1000enで買い物へ。……ところでこのパーティは前衛3人の方がいいのか、2人の方がいいのかどっちなんだろう? とりあえず男2名を前衛に回して女性陣を後衛に。全員にリーフサンダルを買い与えた後、後衛3人はウッドボウを支給。なんか意外と打撃パーティっぽいぞ。

 迷宮に潜って早速戦闘を開始。ネズミ2匹とチョウ1匹は緒戦としては重いぜブラザー。前衛は防御、後衛は弓で攻撃。スキル使おうかなーと思ったらスキルポイントを振るのを忘れてた。
 防御の上からHPの3分の1を削られる。これは厳しい。後衛の弓は3発で1体倒せる程度。まぁ、カースメーカーなんて序盤はいるだけだったんだからそれに比べればずっと戦力にはなるさ!
 前衛のHPギリギリで勝利。すぐさま宿に飛び込む。考えてみたら序盤は宿代さえ厳しそうだ。回復歌を覚えればなんとかなりそうではあるんだけど。
 一戦交えてみての触感はまずまず。被ダメージが大きいけどレベルが上がれば大分抑えられるようになるのは経験済み。上積みの余地が大きいのであまり不安はない。
 スキルポイントの割り振り。このゲームは防御や回復のスキルから固めていくのがセオリーなんだけど、防御と回復…… 『聖なる守護の舞曲』は頼りないし、『癒しの子守唄』は習得までかなりのスキルポイントが必要だなぁ。高い効果が望めるのは『猛き戦いの舞曲』や『安らぎの子守唄』なんだけど、それも誰か1人覚えれば十分ではあるし。……というかそもそも前衛は歌を覚えた方がいいのか、パッシブで固めた方がいいのか。いやいや、後衛だって攻撃力は変わらないんだから前衛と後衛を区別する必要がそもそもあるのかどうか……
 うーん、なんだか混乱してきた。普通のパーティと違って役割の分担が明確でない、というか、なさすぎるのが仇になって誰に何を覚えさせればいいのかまったくわからない。
 結局後衛のラテン娘に『猛き戦いの舞曲』を覚えさせ、双子幼女は今後を見据えて呪歌マスタリーを伸ばす。前衛のオレンジ君も歌マスタリー。ここで幼女のどちらかに『聖なる守護の舞曲』を覚えさせればよかったかなぁと後悔して、結局草の人に『聖なる守護の舞曲』を覚えさせる。とりあえず前衛は防御が仕事なので防御系のスキルを持ってても別にいいだろう的発想。まぁ、前衛がキツければ後ろに回すだけ。幸いと言うか当然と言うか配置転換は幾らでも効く。

 スキルを振りなおして再び迷宮へ。早速戦闘になったので覚えたての『猛き戦いの舞曲』と『聖なる守護の舞曲』を使ってみる。
 ……スキルの発動が遅い。レベル10なら竜の先手も打てる舞曲もたかだかレベル2では修正が小さい様子。『猛き戦いの舞曲』はともかく、『聖なる守護の舞曲』で敵の攻撃を未然に防げないようだとチト厳しい。
 そして呪歌の効果の薄さと言ったらまぁ。『猛き戦いの舞曲』でダメージ9点が10点くらいになった「ような気がする」。正直な話、気休めにしかならない。というか錯覚か?
 とりあえず現状だと『猛き戦いの舞曲』を歌うより弓を撃った方がダメージは稼げるし、『聖なる守護の舞曲』を歌うより防御した方がダメージは抑えられる。……なに、この地雷スキル。
 考えてみれば発売日直後はバードは壮絶な地雷職認定をされていたワケで、スキルを使うとむしろ不利になるという逆転の発想に衝撃を受けたプレイヤーは少なくなかったはず。あああああ、ファーストプレイでバードを入れてた頃の受難の記憶が蘇る。あの時は結局レンジャーと入れ替えたんだった。しかも伐採レンジャー。
 救いがあるのは先に進めばスキルの有用性が見込めるということで、情報の揃ってなかった昔と比べれば格段に希望はある。まぁ、序盤が苦しいのはどんなパーティでも同じ。長い目で見守っていくことにしよう。

リューハー(バードLV4)
歌マスタリーLV3
チェトーザ(バードLV4)
歌マスタリーLV1 聖なる守護の舞曲LV5
サラスラーラ(バードLV4)
歌マスタリーLV1 猛き戦いの舞曲LV5
フェオ(バードLV4)
歌マスタリーLV3
メオ(バードLV4)
歌マスタリーLV3