たまにはSFでもせぇへんか

 R-TYPEタクティクスの発表を見て以来、SF風のSLGがやりたくてムラムラしてたんだけど、先週の土曜日からちょっと手をつけてハマってるゲームがある。


 http://www.ksky.ne.jp/~mutsuki/


 Almagest -Overture-。フリーソフトです。
 割と前々から出てるゲームなので知ってる人も少なくないと思うんだけど、自分の持ってたバージョンは随分古くて、新しく落としなおしてみたら新しい要素がふんだんに盛り込まれててビックリした。時間をかけてきっちり完成度を上がっていくのって何気に凄いわぁ。


 このゲーム、系としてはかのボーステックの名作、銀河英雄伝説に似た作りの戦略SLGフリーゲーム界隈ではこの手の銀河英雄伝説似のゲームは結構ポピュラーで、割と数は見かけるんだけどこのゲームはその中でも完成度で抜きん出ている感がある。音楽以外1人でやってるとか考えられない。


 他のゲームが艦隊戦を主軸にしているのと比べると、こちらはどっちかって言うと政略寄り。外交コマンドがかなり重要で、単純に強い提督と強い艦隊があればいい、ってんじゃなくて、数ある勢力の中で自分の立ち位置を確かめながら、時には他勢力と手を組んだり、時には他勢力と矛を交えたりと、時勢の流れを読み取る必要があるのが面白いところ。


 国力さえ充実していれば外交は疎かにしても構わないんだけど、同盟をすることで相手国の固有技術を研究できるというのも面白い。
 固有技術は研究することで艦艇を強化するための改造パーツを作れるんだけど、それぞれの勢力が独自の固有技術を持っているせいで、ついつい技術をコンプリートしたくなる。なのでとりあえずメチャクチャ敵対してる勢力でなければ同盟を結びたくなってしまう。
 このアイディアは同盟することで相手国と共同の新兵器開発ができる三国志5に近いんだけど、より具体的でバラエティに富む点で優れたアイディアだと思う。
 何より改造パーツを交えた艦艇の改造はメタルマックス鋼鉄の咆哮が大好きな自分にはど真ん中ストライクで、「艦の攻撃力は上げたいけれど、コストは抑えたいなぁ……」とか「このパーツをつけると攻撃力は抜群に上がるけど防御力が減るから、こっちのパーツで補おう……」とかブツブツ呟きながら最適化を目指す自分がいて面白い。どのパーツも一長一短があって、なんでもかんでもくっつければOKってワケじゃないところがまたいいバランスなんだなぁ。
 特定のイベントをこなすと改造艦の設計図を次プレイに持ち越せると言うのもウマいやり方。スパロボ的な周回プレイを促進させるやり方なんだけど、でも結局改造しまくりの艦は序盤は高すぎて宝の持ち腐れみたいな。そう簡単にはラクは出来ないんだけど、自分のプレイした足跡が確実に残るってのはゲームプレイのモチベを失わせないいい方法だと思う。


 勿論、外交なんて関係なしに武力でひたすら猛進しまくることも可能で、そういったプレイの幅の広さもこのゲームのポイント。ただし、2面作戦、3面作戦と戦域を広げていくと途端に辛くなるゲームなので、やっぱり敵と味方を見極めて、面従腹背の姿勢で臨むのが結果的には攻略の近道になるような気もするなぁ。


 数年前、ニート状態でお金はないけどゲームはしたいと言うダメ状況で、フリーゲームは色々とプレイしたんだけど、その中でもこれは指折りのいい作品だったなぁ。まぁ、当時と比べて更に内容的に密度を高めているので、ちょっと興味の沸いた方は試しにでも触ってみてください。