世界樹2体験会レポを見て

 第6回ゲームズジャパンフェスタ2007の体験会に潜入した冒険者のおかげで世界樹2の輪郭が物凄く明確になって参りました。詳しい情報などは世界樹2Wikiなんかを参考にしてもらうとして、変更部分に関する雑感などを述べて行きたいかなと。


 ゲーム全般の雰囲気に関しては更なる操作性の向上とインターフェースの良化、施設の充実など痒いところに手が届く作りなようで非常に好感が持てます。前作プレイヤーの意見を率直に採り入れている感があって今から非常に楽しみですわ。


 初期職業はペット以外の11職を選択可能。最初からブシもカスメも使えます。ガンナーもドクも使えてヒャッホイ。
 しかしそうなるとペットの役割がますます遊び人的な雰囲気がしてくる……


 スキルツリーを見る限りでは、前作のセオリーがことごとく通用しなくなっている印象を受けますな。前作の有効な戦術パターンの多くが取得条件の難化やスキルの廃止などで運用が難しくなっていて、前作を遊びこんだプレイヤーも新鮮な気持ちでプレイできそう。
 強化枠の使い方にしても前作で有効だった『医術防御』『防御陣形』『癒しの子守唄』などがそっくり消えて、バフは殆どバード担当になったりと、各職の個性が明確化している雰囲気があったりね。
 あとは全体的に対バステ用のスキルが充実したように思う。これはひょっとすると前作の花みたいなモンスターがわんさか出てくるのかもしれないなぁ。
 正直、前作のブラッシュアップ版ということで変更は控えめなのかなと思っていたけど、いやいや色んなところに手が入っていて今からパーティ構成に頭を悩ませることになりそう。個人的には「次回もアザステ全体術式は鉄板かなー」みたいに考えてたら全然ダメそうで思いっきり先を読まれた気分ですよ。


 新要素のフォーススキルは効果も強烈でまさに超必殺技のイメージが。とは言え、封じなら成功率や、バフだったら効果時間や枠の使い方とか、まだまだ未判明な部分もあって色々と想像の余地がありますな。
 個人的には前作のブーストも色々な使い方を研究できて縛りプレイの色添えとして楽しかったんだけど、フォーススキルもかなりド派手な能力ばかりで、使い方次第では強敵を低レベルで攻略する鍵になるのかもしれないですな。


 ってことで以下は各職業のパッと見の感想。的を射てるか否かは神のみぞ知る。




・ソードマン


 大幅な変化は斧でもチェイス可能になったこと。
 前作では使いやすさ的に剣>斧だったのでこの変更は上手くバランスが取れているように思う。
 剣、斧ともに細かい対単体用スキルが増加。攻撃のバリエーションは増えたものの前作のレイジングエッジ的なスキルも散見される。攻撃の柱になるスキルを取得後は、下手に小細工を弄することなくブースト強化に突っ込むのも面白いかもしれない。
 パッシブの『カウンター』は『シャドウエントリ』との組み合わせが面白そうだったんだけど、『シャドウエントリ』は消滅……


 自分はソードマンを使い込んだことがなかったのですぐには気づかなかったんだけど、『ハヤブサ駆け』の取得条件がメチャクチャ緩和されてる…… もしこれが本当なら習得条件が重くなったアルケに変わって全体攻撃のスタンダートになりそうな予感。相変わらず『猛き戦いの舞曲』とのコンビネーションは使えそうだし。


 フォーススキルは全体大ダメージ。『ハヤブサ駆け』の強化版ぽい雰囲気。




・レンジャー


 脅威の先制率を誇った『先制ブースト』の習得条件が緩めになり、最大レベルも5になったことで弱体化の予感。『トリックステップ』も消滅し、補助キャラの性格が薄めになった印象。
 『アザースステップ』は習得条件がキツくなったものの消費TPがなぜか激減。成功率に修正が入ったのかも?

 『スリープアロー』を始めとするバステ付きアクティブスキルが増えたことで剣ダクハンのような役割も可能に。回避アップとHATE効果の『チェインダンス』はパラディンっぽいスキルで、役割はむしろ前作よりも充実してる印象。
 前作のダメージ源だった『ダブルショット』と『サジタリウスの矢』は健在。『ダブルショット』辺りは消えそうな気もしただけに意外と言えば意外。
 前作では使用率が物凄く低かった『アクトファースト』がいまだに残っているのが個人的には不思議。ひょっとして大改造の目があるか?


 フォーススキルは全員素早さ回避アップ。地味に見えてバランスブレイカーの目が隠れているのがいかにもレンジャーっぽい。




パラディン


 防御用のアクティブスキルが大幅に増加した一方で、『防御陣形』が消滅。『キュア』も消滅して、完全なタンカーに。
 防御スキルの取り方は大幅に増加したものの、あれこれ欲張らずに前もって方向性を定めておいた方がよさそうだなぁ。『フルガード』狙いか『挑発』+『パリング』狙いかで2分しそう。属性ガードはどちらにしても取ることになるだろうし。
 『パリング』の最高レベルが5になったのが妙に不安。まさか1回しか攻撃防げないんじゃ。
 3色ガードの習得条件が緩くなった辺りから推定すると、今回は序盤から属性攻撃が苛烈になるのかもしれない。


 フォーススキルは1ターン全ダメージ無効。ボス戦の立ち上がりなんかに有効そう。連発できたら最強だし、アクセラ3的なアイテムは今回なさそうだなぁ。




・ダークハンター


 素敵な小細工スキル『ブーストアップ』『憤怒の力』が消去。その代わりバステ耐性や封じ耐性の上がるパッシブスキル『蠱毒』『レストボンテージ』が追加され、生存力に優れたしぶといキャラになりそう。
 前作では『ドレインバイト』と並んで剣ダクハンの魅力だった『トラッピング』が鞭でも使用可能に。さらに属性攻撃に対してカウンターをかます『トラッピング2』も追加。ロマンが溢れる。
 環境的に今回は全体的に封じの手段が増えたので『エクスタシー』を狙うパターンも増えそう。


 鞭ダクハン躍進の一方で剣ダクハンの役割が薄くなりつつあるのがどうも不安。カスメやレンジャーもバステ攻撃ができるようになったし。密かに『ドレインバイト』の最高レベルも5になってたりする。


 フォーススキルは全封じ。やはりこれも恩恵を受けるのはどちらかと言えば鞭ダクハン。




・メディック


 事前予想どおり『医術防御1』が削除。『医術防御2』は『レジストデッド』と名を変えて続投。今回は強化枠を使うスキルが大分減ったので役立つ目も出てくるのかも。
 前作の強力スキル『へヴィストライク』は取得条件が厳しくなり、消費TPも増えた『フルストライク』に。
 超効率的だった全体回復スキルも消費TPがガツンと上がり、リソース管理が更に重要になりそう。
 全体的にはメディックの本来の役割である回復に力点が置かれている感じ。前作のマルチクラス的な活躍が異端と言えば異端だったので、コンセプト的にはこれが正解なんだろうなぁ。


 フォーススキルは全員HP回復+バステ回復。いかにもメディックらしい性能。




アルケミスト


 物理術式の前提条件となる『物理マスタリー』の追加に伴い物理術式『斬撃の術式』『圧殺の術式』『貫通の術式』が追加。あとは事前情報の『核熱の術式』も。これらのスキルは全体攻撃でTP消費も甚大。
 そう言えば小森さんは『核熱の術式』の消費TPはすんごいみたいな事を言ってたけど、そうでもないなぁ。というかアルケのスキルは全体的にTP消費が激しい。最初から前作のLV10術式相当。
 従来の属性術式は全体的に習得条件が厳しくなってる。前作で有効な戦術だったアザステ+全体術式のハードルはかなり引き上げられた様子。ただ、物理術式は低レベルでも取得できるので対全体を物理術式に任せて、対個別を属性術式に振り分ける手もあるかも。


 パッシブスキルでは弱点属性を攻撃時にダメージアップする『解析』が追加。その代わり『博識』が消えましたオロローン。
 全体的には習得条件が厳しくなったことと『解析』の追加で得手不得手が更に明確に。属性選択を間違えた際のリスクは増大。前回ではお手軽アタッカーだったアルケは今回は上級者向けの職業になっている印象を受ける。前作がマシンガンだったら今回は大砲。
 あと、これはアルケの問題ではないんだけど、バードの『安らぎの子守唄』が消えたのでアルケの運用方法自体も大きく変わりそうではある。


 フォーススキルは全体大ダメージ。実に分かりやすい。




・バード


 長旅の友『癒しの子守唄』と『安らぎの子守唄』が消滅。『警戒歩行』『糸巻き戻り』などの便利スキルもなくなり、小回りが利きにくくなった。ますます以ってリソース管理の重要性が増した雰囲気。
 その一方でFOEの動きをコントロールする『誘き寄せの歌』と『子守歌』が追加。2のバードはFOEコントロールのエキスパートになりそう。
 新スキルの『対邪の舞曲(?)』は待望のバステ耐性を上げるスキル。バステ効果時間短縮の呪歌も『破邪の夜曲』と名前を変えて続投。バードの対バステ性能はかなり高めか。
 それ以外は特に目立った変更はなし。とは言え『子守唄』の削除は冒険に大きな影響を及ぼしそうだ。


 フォーススキルは味方全体の攻撃・防御・HPアップ。パッと見で強力なことはわかるが、強化枠が1個で済むのかとか、他の呪歌との併用は可能なのかとか、持続時間はやはり戦闘中ずっとなのかとか、色々と疑問が残る。




・ブシドー


 前作では不遇を託っていたブシドーも2では構えがマスタリー化。しかも全体属性攻撃を身に着けてパッと見で強そうな職業に変化した。
 攻撃を無効化するパッシブスキル『白羽取り』や、HPが減るほど攻撃力アップなパッシブスキル『死地の心胆』など、なかなか面白そうなスキルが揃い、前作発売前のブシドー人気が復活しそうな雰囲気も。あ、そう言えば『一閃ブースト』『無明の極』『息吹』がなくなってる。まぁ、それも納得できるけど。
 前作でのブシドーの存在意義だった『ツバメ返し』は習得条件がやや困難に。単純に上段一択だった前回とは違って今回はスキル取得の幅がありそう。
 属性攻撃が充実して雰囲気的には前作のアルケミスト的な感じがある。が、ブシドーのTPが致命的に低いのは多分前作と同じなんだろうな。


 フォーススキルは全体斬ダメージ&即死。オーディンですか。




・カースメーカー


 前作で終盤のレベル上げに有用だった『ペイントレード』が対単体に。強力だった『先制スタナー』も消えてペインカスメという選択肢自体は消えたように思われる。
 あと、バステ効果を延長する『重苦の呪言』が消滅。今回は封じの選択肢が増えたこともあって、「ずっと俺のターン!」になりそうではあったのでこの選択もやや納得。面白いスキルではあったので続投を期待したいところではあったんだけど。
 その一方で全体バステ効果の『毒の呪言』などが追加され、またテラー効果の『畏れよ、我を』が『テラーワード』に名前を変えて効果が敵全体に拡大。これでカスメの選択肢は封じ、デバフ、バステ、テラー派生と格段に広がり、完全なデバフエキスパートに進化した。
 そのほかには前作でも有用だったパッシブスキル『博識』と、多分対カニ用の相性値弱体化スキル『相性変化』を獲得。『相性変化』は妙に取得条件が強烈なので、ひょっとしたら『医術防御』の逆なのかもしれない。


 密かに『昏睡の呪言』が『安眠の呪言』に名前を変えて習得しやすくなっているけど、ブシ+カメプレイの経験ではバステ系のスキルは序盤では超有用。『トリックステップ』的な全体盲目効果の『幻惑の呪言』と併せてカスメのスタンダートになりそうな気もする。密かにLV10まで取れる『毒の呪言』が無茶苦茶強かったりして。


 フォーススキルは全体異常。モルボルの臭い息みたいな感じなんだろか。




ガンナー


 単体属性攻撃、各種封じから始まって全体攻撃スキル『掃射』や複数攻撃スキル『跳弾』など、攻撃面でのスペシャリスト的なスキル群。前作の『リフレッシュ』相当の『ワクチン弾』なんてのもあったりするけど、役割的には非常に簡潔明快な突攻撃アタッカー。
 対属性、対単体、対複数と様々なスキルが揃っていて、それらを取るのに余計な枝道を分岐する必要がない(銃マスタリーさえ上げればいい)ので、スキル取得の失敗がなさそうな職業とも言える。意外にも初心者向けなのかも?
 そう言えば装填システムみたいなのはなさそう。単純に攻撃速度が遅いだけって感じかな。


 個人的にはランダム攻撃の『跳弾』に前作の『ダブルショット』的な匂いを感じる。これLV5だとランダムで2〜4発とかになるんじゃあるまいか。


 フォーススキルは単体大ダメージ&100%スタン。ボス向けの一発ながら攻撃速度が気になるところ。




ドクトルマグス


 主な役割は回復、単体バフ、バステ敵への追撃。
 回復はメディックに劣り、バフはバードに劣り、追撃は他の職業との連携が必須。
 パーティ構成によって様々な役割を担えそうだが、育て方を間違えると器用貧乏一直線な予感も。
 回復は習得条件もメディックとほぼ同等で、かつ全体回復も備えているので前作のパラディンのような扱いづらさはなさそう。
 追撃はレンジャー、剣ダクハン、カスメ辺りとのコンビネーションになるか。攻撃の機会が限られたスキルではあるので使いどころは難しそうではある。
 毎ターン全員HP回復のパッシブスキル『精霊の守り』や、仲間にTPを分け与える『巫術転化』辺りも面白そうなスキル。『精霊の守り』は『癒しの子守唄』の穴を埋める可能性もあるけど、まぁ、蓋を開けてみたら『キャンプ処置』でした、という結果もありそう。


 フォーススキルは全員HP回復&全属性の相性値アップ。これはひょっとして『エリアキュア』+『医術防御』?