▼キミの勇者プレイ中

　ガールズモードばっかりプレイしているように見えますが、キミの勇者も遊んでいますよ。今のところ、旧DSにキミの勇者が、DSLにガールズモードが刺さりっぱなしです。
　オートバトルの関係で、キミの勇者は旧DSの方がプレイしやすいんですよねー。音響がいいのもポイント。オープニングのBGMが重厚に感じられます。
　で、キミの勇者なんですが、最初に触ってまず思ったのは、「あ、あれ？　なんかツカミ弱っ！」でした。なんか戦闘は緩急がないし、テキストは冗長でぎこちないし、一体これはどうしたことかと眉間に皺が寄ってしまったくらいで。

　……というのは、このゲーム、自分はTGSで体験版を遊んでまして、そのテイストをそのまま期待していたので若干印象に齟齬があったんですね。ちなみにTGS版の仕様は最初からティオ、ワンダ、タンゴ、グレイの4人パーティで、LVは10だったと思います。あ、控えメンバーがあと2人いたかな。ゲーム的には第4話部分に相当する辺りかと思います。
　ダンジョンもリドルというかギミックが施されていて、15分制限のおかげもあって頭を使って楽しめたんですよね。本編は、序盤は平坦なダンジョンが続くのですが、もうちょっと進んだらギミック込みのダンジョンも出てくるのかな、と期待しています。

　で、このゲーム、戦闘の面白さは、キャラの攻撃を次々にコンボさせて、ボコンボコン敵を画面中に弾き飛ばして、駄目押しに必殺技を叩き込む熱さにあるので、パーティメンバーがある程度揃わないとコンボを繋げる楽しさが味わえないんですよ。なので、ゲームを始めてからものの数秒でハデハデな戦闘を楽しめるTGS版と、最初は従者ティオの勇者探しから始まる本編とでは、ツカミに落差があるのも至極当然と言うか。丁寧ではあるんですが、第1話だけをプレイする分には地味なRPGだなぁという印象の強いゲームではありますね。
　まぁ、自分は仲間が揃えば楽しくなることがわかっているので、その辺はササッと素通りできたんですけども、本編から入った人は「これはどうなんだろ？」とちょっと首を傾げてしまうような立ち上がりかもしれません。第4話まで話を進めれば、このゲームの楽しさは見えてくると思うんですが、自分の場合、第4話に辿り着くまでにまるまる3時間を消化しましたからね。自分的には、2時間以内に面白さの本質が見えてこないゲームは、「ツカミが悪いなー」という印象を受けます。
　せめて第2話と第3話を入れ替えるかして、タンゴの加入がもうちょっと早まれば……　あと第1話はクエスト無しにして、もうちょっとコンパクトに収めれば……　みたいなことを思ったりもしました。

　その辺、自分が同種のゲームだなと感じた「無限のフロンティア」は、最初っからパーティプレイ全開で面白さが明快なんですよね。まぁ、その分、全部の要素を出し切るのが早くて終盤まで割と一本調子なところもありますが、ツカミからハデハデしさがあって、第一印象は良かったです。

　で、キミの勇者ですが、パーティが充実してくると尻上がりに面白さが増してきます。戦闘は前述の通りですし、テキストもキャラ同士の掛け合いが増えて面白くなってきますね。立ち絵の動かし方も細々してて人形劇的で好みです。
　どき魔女の時も同じように感じたんですが、テキストの人は、どうも独り言だけだと展開が弱いと言うか、掛け合いで真価を発揮するタイプのような気がします。まぁ、これは主人公が巻き込まれ型なのが原因なのかもしれないですが。
　テンポはTGS版でも感じた通り、概ね軽快ですねー。でも、お話は1話辺りのボリュームが結構あってビックリしました。1話30分ってクエスト抜きの話なんですね。
　クエスト込みでプレイすると1話辺りのボリュームが1時間くらいあるので、全25話だと25時間ってことになるんでしょうかね。お手軽どころか十分なボリュームじゃないですか、これ。
　てな感じで、序盤の拙さをちょっと感じつつも、ゲームを進めるとジワジワと面白くなってくるタイプのゲームですね。基本的に骨格はいいゲームなので、後は肉付けがどれだけ魅力的に仕上がるかで評価を上乗せできそうです。
　これからパーティがさらに充実すると、スタメンの選り分けやらで戦術性を追求できそうなので、そちらも楽しみですね。スキルにも取捨選択に妙味があって、選択肢が増えてからが面白そうです。

　あと、自分はタンゴが何気に好みなキャラかも知れんです。

・銃使いなのに空中の敵に突っ込んで後ろ蹴りをかます
・ボス戦では赤魔道士的な立ち位置から回復役をやらされる(純魔法使いのティオはむしろアタッカー)
・パーティの他全員が火属性技を使うので、雷属性なのに火属性技がメインに(このゲームは属性攻撃を重ねると有利)
・パーティの他全員が順当に上位武器や上位スキルをゲットしていくのに、タンゴだけずっと初期装備
・何度でも蘇るボスの正体を看破した理由を聞けば、「致命傷を受けたのに復活するのはおかしいからだ！」とかズレた答えが返ってくる(一応パーティのブレイン)

　なんかこの微妙っぷりがニヤけてきて堪りません。思えばTGSの体験版でも、初見で「コイツが回復役なのか!?」とビックリさせられたものですが(ティオは確か回復スキルを持ってなかった気がする)、その時から何かしらの兆候はあったのかもしれません。