▼自分のレッドアリーマーのイメージはこう

 難産でした。変態的なまでにドットが細かくて心が折れかけました。アーサーもレッドアリーマーも何気にモーションが多くて、それぞれを描くのが難しいですし、何より色味が全体的に煤けた感じで基本的に鮮やかなメイドイン俺のパレットとは相性が悪いんですよね。おかげで枯れ木が妙に瑞々しい色合いになって、おどろおどろしさが半減してしまいました。
 そう言えば、スト2なんかでよくジャンプ中の攻撃モーションをしゃがみ攻撃のモーションに流用することがありますが、それってこの頃からカプコンお家芸だったんですね。モーション節約術の妙味を感じます。
 全然関係ない話ではあるんですが、初めて(パレットの)白を使ったのがレッドアリーマーの羽根部分だったときは「さすがは魔界村だ」と変に感心してしまいました。まぁ、あとで槍でも白使ったんですけども。
 なんか天使みたいだなぁ…… って思ったけどレッドアリーマーって悪魔だから蝙蝠翼だよね?


 なんか絵の話ばっかりですが、それもこれも魔界村のグラフィックが細かすぎるのが原因です。元々アーケードのゲームだからってのもあるのかもしれないですが、この細かさはホント凄いですよ。


 AI的には、斜めジャンプが面倒だったのがいい思い出。基本的に等速直線運動しかできないので、リアルな挙動のジャンプって難しい。速度でごまかすしかないんですよね。
 ナインボルトのプチゲームも見た目は斜めジャンプをしているんですが、背景を動かして実際には垂直ジャンプで済ませているんですよね。これは上手いやり方ですが、背景を動かすのとキャラを動かすのと、さてどっちが簡単なのかは判断が難しいところです。主にリソースの割り振りで。


 あー、あと、本物のアリーマーはこんなに早く動かないんです。スピードで言えば「ふつう」ぐらいかな。
 プチゲームのアリーマーは降下時は「ゲキはや」、上昇時は「はやい」で動いています。その方が迫力があるのと、あと、時間制限が厳しいので、サイクルを縮めることで攻撃のチャンスを増やす意味合いがあります。挙動も半分は再現してて、半分は嘘っぱちです。実際はもっと消極的。でも、自分のイメージではこれぐらい凶暴な感じなので、イメージ優先で組んでみました。
 逆にお気に入りはアリーマーの吐く火の玉関連のAI。「定期的に発射」「ターゲットを定める」を要件にしたんですが、絵も少なくてAIが一つで済んだのが自分らしからぬスマートさです。


 タグの「有野課長を呼べ」には思わず吹きましたが、今回、アリーマーのAI作成に当たってゲームセンターCX魔界村の回を見まくりました。初心者らしい死に方から攻略法の解説、実践と段階を踏んでアリーマーとの戦い方を見せてくれるので凄く参考になりましたね。



 今回、操作の仕様を考えていた段階で思ったのは、プチゲームの操作は簡潔に纏めなければいけない、ということです。プチゲームであるべき操作体系は従来のテニスゲームに対するWiiスポーツのテニス、或いはドクターマリオに対する細菌撲滅なんですよね。
 画面を見ながら同時に3つとか4つのボタンの位置を把握して…… というのは時間的にも視界的にも厳しいんですよね。まぁ、そんなことを言いながら、一番真っ先に作ったのがボタンが6つ必要なゲームっていうのが説得力に欠けるところなんですけども。
 でもまぁ、コナミコマンドにおけるボタンはどっちかと言えば敵キャラなので、タッチペン→ボタンを経由して操作を行うインターフェースではないからいいのかな。まぁ、十字キーが必要なゲームを作りたいと思ったらやっぱり作るかなーという気はします。



 http://www.youtube.com/watch?v=1KEl7WusqhA&feature=related


 コナミコマンドで思い出したんですが、いつの間にか最初のコナミコマンドYoutubeに転載されてて吹きました。
 "Made in Ore" meets "Konami command" meetsって…… 外人さんはいちいちコピーにセンスあるな!
 まぁ、なんかコメント読んでても面白いです。なんか褒めて貰ってるってことでいいんですかね。
 「I had that Idea!」ってのは「俺もこのネタやろうと思ってたのに!」って意味なのかな。というか、コナミコマンドって万国共通なんですね。凄い。
 向こうの言葉だとコナミコマンドKONAMI CODEで、プチゲームはMicro Gameなんですね。なんかコナミコードって言うとカッコよくなるね。いいなぁ。
 なんというか、文字に頼らずに見た目だけでゲーム性を伝えられると、こういう伝播も起きるんだなってのが新鮮で面白かったです。それにつけてもコナミコマンドは偉大ですね。