▼セクターEを探索中……

 あ、あれ、セクターEだと子守唄の付着率がなんか低い。セクターDまでは付着率80%くらいあったのに、セクターEだと50%くらいだー。内部的に付着抵抗率とかあるのかなぁ。それかLV補正かなにかか。
 そんなワケで子守唄無双だった我がパーティは編成を見直さざるを得なくなりました。相変わらずサーチ悪魔には子守唄+永眠への誘いで楽勝なんですけど、ザコ戦が安定しないのは痛いです。
 おまけにセクターEは物理耐性のある悪魔が多くて、眠らせても次の有効打を当てられないことが多いんですよ。眠りが有効なのは通常攻撃が通ることがまず第一条件なんですね。でないと、眠りの長所の一つであるコストの安さが活きてこないという。
 前回のアスラ戦で、今まで重用してきたスキルの数々も期待していたほど効果を上げてくれないことがわかったので、これからの育成指針が混乱しまくりです。で、今まで徹底したスキル継承を続けていたのを一瞬投げてしまったら、今度は素体は優秀でもいいスキルがなくて決定力不足な面子が揃うことに。種蒔きを怠った結果がこれだよ!
 で、結局はスキル継承も積極的に狙っていくべきという元の考えに戻ることにしました。物理スキルとしては、堕天使オセの怪力乱神、妖虫アルケニーのアローレイン、誰だったかのアクセルクロー、他にはテトラカーン、マカラカーン、追撃の心得を重点的に引き継ぐことに。
 色々やってる最中に気づいたんですが、邪龍バジリスクの石化の呪いが結構付着率が高いです。物理耐性がありつつ他に弱点がないというコンニャロメな悪魔(地霊ティターンとか妖精スプリガンとか)に対して特に有効な手段なので、これも継承していきたいなーというところ。
 あと、ロマン技としては妖精ヴィヴィアンのファイナルヌードか…… 凄い名前だ。これも子守唄とあんまり付着率が変わらなくて、役割が被り気味なのでどうしようかなーと思う部分はあるんですが。
 ヴィヴィアンと言えば、デビルソースでラスタキャンディが修得できますね。これまでデビルソースにはまったく手をつけていなかった自分ですが、これはちょっと心が揺れます……
 そう言えば、幻魔トラロックがスキル変化でトリッキーダンスを覚えてくれました。おお、スキル変化で初めて使えそうなスキルが来たぞ。付着率次第ではかなりヴォーパルなスキルになりそうですが、継承先を探すのがちと面倒だなぁ。


 セクターEにて、ギミック満載のフロアを延々と歩き続けています。なぜアトラスのマップ職人はワープゾーンと落とし穴を同じフロアに置きたがるのか……!?
 そう言えば、ゲームに触れ始めた頃、今回のメガテンはエンカウント率が低めだなぁと思っていたんですが、ギミック込みのダンジョンを歩くとなると、これはかなり適切なエンカウント率だってことがわかりますね。フロアの踏破に集中したい時は、エンカウントが邪魔に思える局面もありますが、そんなときはサブアプリでエンカウント率を抑えればいいと。エンカウント率の多寡については個々人で感覚が異なるとは思いますが、その辺、プレイヤーの好みで設定できるのはユーザーフレンドリーでいいですね。
 でもまぁ、ワープゾーンを歩いていると手動マッピングしたくてしょうがないですね。世界樹だったらワープゾーンにメモをくっ付けておいて、順列組み合わせを最小の労力で試行できるんですが、オートマッピングだと(著しく信頼性の低い)自分の記憶力頼りになるので、同じ間違いを何度も繰り返すことが珍しくないです。
 「さっきは右上右でダメだったから、次は右上左で行(パシューン)」……考えている最中にエンカウントすると、今度は戦闘に意識が移っちゃって、戦闘終了後に途方に暮れることがもうテンプレ的に。ワープゾーンを抜けても必要なフォルマが見つからなかったりで、結局マップを全埋めしてしまいました。嬉しくないよ!
 それでワープゾーンを抜けたら今度は落とし穴ゾーンでしょう。本当にどこまでドSなんですか、アトラスは。セクターEのボスがマップ上に見えたときは「お、今回は意外と短かったなー」なんて思ったものですが、まさかそこからボス戦に辿り着くまでもう2山越えなきゃいけないとは思いませんでしたよ。
 しかし、落とし穴に嵌りまくるおかげで戦闘では全然手に入らなかったティターンのフォルマがポロポロ手に入る……! 意外とフォルマを集めるのにはいい場所なのかも。そう思えばなんとか、ならないなぁ。


 あと、シナリオ面では意外な展開の連続。てっきりギガンティック号が出てくるのかと思いきや、出てきたのは、光速の異名を持ち重力を自在に操る高貴なる女騎士とは恐らく全く関係のないライトニング号。脱出まで他の人類とは会えないんだろうなぁ、と思っていたところにこの不意打ち。世界樹1でモリビトと初めて出会った時のようなインパクトがありました。
 このライトニング号に乗り込むジャック隊の面々、主人公達とは目的が違っていて、シュバルツバース内の資源を確保するのが第一義にあるんですね。彼らにとってシュバルツバースに纏わる問題は既に解決済みで、今は問題解決後の世界でいかにイニシアティブを取るかに焦点が移っていると言う。この楽観ぶりと抜け駆けっぷり、こういう人たちが調査に割り込んでくるのって……ドロドロしてて凄くイイです。たまらんねー。
 もう、自分はそういうの大好きなんですよ。目前の問題に対しては一枚岩を維持できるけど、問題が解決する予兆が見えたらあっさり結束が乱れると。凄くありそうでイイです。ここまで踏み込んでくるとはなー。このまま色々あるけど脱出成功な流れになると思っていたら予想外の展開で嬉しいです。
 まぁ、死亡フラグ立ちまくりですが、無事生還して欲しいな、ジャック大佐には。その分、死ぬときはあっさり死にそうな気もしますけどね。


 さてまぁ、ジャック大佐の登場で面白いなと思ったのは、今作におけるニュートラルの象徴的存在が現れたってことでしょうか。ここから先の話は多分に妄想含みになるんですけども。
 シリーズの伝統として、メガテンにはロウとカオスとニュートラルの3つのスタンスがあって、統制主義的なロウと無政府主義的なカオス、その中間のニュートラルという区分けを今まではしていたワケです。真1ならその象徴的なキャラクターとしてロウなら大天使ミカエル、カオスなら魔王ルシファーが割り振られているんですが、ニュートラルはその辺、割と曖昧なところがあるんですよね。太上老君とかスティーブンとか言われてますけど、その他勢力が寄り集まってニュートラルというスタンスを作り上げているのが実際のところで、有力な誰かが旗を振って結束しているというワケではないんです。
 で、今作では、ロウの象徴的なキャラクターにマンセマット、カオスの象徴的なキャラクターに謎の少女ことルイ・サイファー(初見でいきなり名乗ったから吹いたよ)が割り当てられているんですが、これとあわせてジャック大佐はニュートラルの象徴的なキャラクターなんじゃないかなー、と自分は思ったワケです。
 レッドスプライト号の誰かがライトニング号を指して「第3勢力」と呼んでいましたが、確かにライトニング号は神にも悪魔にも従わず、独自の判断で動く勢力なワケですね。敢えて言えば、人類の一部の勢力の代表というか。
 とすると、今作のニュートラルの立ち位置って今までのそれとは意味合いが違うんじゃないか、と自分には思えるんですね。これまでのシリーズでは神と悪魔に翻弄される人間がいて、被害者の人間はさて神と悪魔とどちらに従うか、或いは独力で立ち上がるか、を選ぶお話だったと思うんです。
 ところが今回のSJでは、惨事の元凶となったシュバルツバースの発生は、カオス勢力による神への反攻でもなく、ロウ勢力による堕落の浄化でもなく、人間の悪徳によって引き起こされた現象である、というのがこれまでの言説なんですね。実際はどうなのか、オチはまだわかりませんが。
 となると、人間は以前のシリーズのような完全な弱者、神と悪魔に翻弄される被害者ではなく、むしろ暴力的な加害者に位置する立場にあるんです。その上で、人類はこれまでの文明的な営みを魔王(カオス勢力)に糾弾されると言う、今までにないユニークな構図がずっと続いているんですが、そうなるとニュートラルというのは、これまでのシリーズのような道教の理想としての「中庸」ではなく、人類の主張を改めることなく全面的に押し出した極めて利己的な立ち位置ではないか、と自分には思えたんですね。
 つまり、神か、悪魔か、それとも富か。人間を人間たらしめる欲望への執着=今作のニュートラルではないか、というのがジャック大佐の登場で明確に見えてきたように自分には思えるんです。ライトニング号が着陸したセクターがカリーナというのも意味深いですね。
 人間と言う細菌に対する抗体反応をシュバルツバースという形で地球(スタンスが分化する前の原初の存在?)が示している。その抗体反応を屈服させてでも人類は人間らしさを保つか否か。これがロウかカオスかという2択の前にまずあるのかなと思うんですね。
 今までのシリーズでは、真ルートって割とニュートラルだったんです。ただ、今回はちょっと様相が違うなと。統制は嫌だ、無秩序は嫌だ、の消去法ではニュートラルを選べない。むしろニュートラルルートを選んだ先に最も悲劇的な結末が待っているんじゃないかと思わせる。その辺が異質で、かつ新鮮に感じられるんですね。
 ……とは言え、実はジャック大佐は単純にロウ勢力の尖兵でした、という流れもこれまでのシリーズの例から言えばありえるので。実際、今後どう流れるかは読みづらいところです。ロウ側勢力は、今回異様に大人しいですしね。
 まぁ、そんな感じで、ジャック大佐の今後の動きにはワクワクゾクゾクしています。