▼レギンレイヴの感想をちょっとだけ

 土曜日、仕事が終わって神速移動で帰宅すると玄関に見慣れたAmazon箱が。箱を掲げて「宴じゃー! 宴の準備じゃー!」と叫びながら居間に踊り込んだら家族に物凄く異様な目で見られました。そりゃそうですよね!
 まぁ、本当にそれだけ待ったんですよレギンレイヴ。どれくらい待っていたかというと……


「嘘をつけ! 遅くなるようにしないなんてずっと言ってきたじゃないか! だけどいつもいつも裏切ってきたのが佐川だ!!」
「そんな事ありません!」
「8月と9月と10月の時と、11月と12月の時も、僕はずっと……待ってた!!」
「な、何を……」
斬撃のレギンレイヴだろ!!」
「ああっ!」
「特典サントラもだ! 佐川の昼休みだって待ってた! あんたは宅配便の替わりに、その不在票を郵便受けにくれるのか!?」


 まぁ、今回はJPXだったんですけどね。とにかくそれぐらい待ってました。 なので箍が外れたように今までじっくり17時間ほどプレイ。スタッフロールを見て吹きました。
 とにかく迫力満点で爽快感抜群なゲームなんですが、このゲーム、最初は思いのほか気持ちよさがないんですよ。武器を勝手に振っちゃうし、攻撃は散発的にしかできないし、敵には当たらないし、なんだかリモコンに振り回されている感じがするんですね。
 でも、コンフィグで設定を整えて、タイミングよくポインタをスッスッと動かすとこれがザクザク斬れて面白い。モンハンのように連打を受け付けてくれるゲームではなくて、PSOのようにタイミングよく入力することでコンボが入るゲームです。
 敵の足元に潜り込んで頭上を見上げると巨人の体が画面を一杯に塞ぎます。そこで、「あ、これならどうやって振っても当たるな」と気づいたとき、このゲームの真髄が掴めたんですね。
 敵の足元に潜り込む → 縦横無尽に武器を振るう → 反撃を受ける前に離脱。圧倒的な攻撃力と体力を誇る巨人の群れを、蝶のように舞い、蜂のように刺す俺カッケー! な、ゲームなんです。
 これは本当に自分のプレイングに酔えるゲームですよ。かと言って一方的な無双を楽しめるほどヌルくもなく、緊張感のある戦いを存分に楽しむことができます。
 このゲームが緊張感に満ち満ちているのは、なんと言ってもリモコン操作のおかげです。リモコンのアナログなアクションはプレイヤーがピンチに陥った時は動揺がモロに反映されて操作に「揺らぎ」を与えます。操作が自分の意図とズレるリスクが緊張感に繋がっているんです。
 言ってみれば、全てのアクションで(格闘ゲームでいうところの)コマンド入力をしているようなもので、絶対的な成功を確約できない不安定な代物なんですね。でも、その不安定さがアドリブ性に繋がって予想のつかない展開を味わわせてくれるんです。
 格闘ゲームのコマンド入力も「揺らぎ」の機能を持っていますが、これは基本的に「成功」「失敗」の二つの出力結果しかありません。コマンド入力と比較してモーションコントロールが優れているのは「入力が簡単」であり、「出力の幅が広い」ことに尽きるでしょう。縦でも横でも斜めでも、斬撃を繰り出せる方向は自由自在で、正解はその都度異なります。満点を得るのはかなり難しい。
 リモコン操作は誰でも楽しめるけれど、極めるのは難しい。敷居が低く、奥の深い操作体系なんですね。
 詰め将棋のような精緻な操作を必要とするゲームの場合、こうした不自由さを孕んだ操作体系はプレイヤーに多大なストレスを与えかねません。ただ、レギンレイヴは開発中のコードネームがそうだったようにとにかくダイナミックなゲームなので、いい意味でのアバウトさがリモコンのアナログ操作にマッチしているんだと思いますね。


 あと、レギンレイヴは恐怖を煽るのが実に上手いんです。敵の攻撃は基本的に前動作が長くて攻撃力が抜群です。なのでハンマーを振り上げた巨人を眺めながら「あー、避けなくちゃ避けなくちゃ」と考えている時間が凄く長いんですね。
 で、焦っていると回避動作が発動しなくてゆっくり振り下ろされるハンマーに弾き飛ばされてしまう。「あー、食らっちゃう食らっちゃう食ら……はい、食らいましたー」みたいな感じで、なんだか妙に冷静に予定調和的なオチを見ているんですね。
 被弾の原因がハッキリ分かっている。敵の攻撃が回避できないほど速かったり広範囲だったりするワケじゃなくて、自分の操作ミスでそうなったんだ、と理解できるから凄く納得できるんですね。これ、凄く理想的なペナルティの与え方だと思います。まぁ、ゲームが進むと結構不意打ち的な攻撃を貰うこともあるんですけど。
 


 色々とプレイ中の感想なんかも書きたいんですが、ちょっと時間が足りないので一旦切り上げ。また機を見て書きたいと思います。