フォーエバーブルー

 品薄警報が出ていたので昼休みにツタヤに飛び込んでみるも影も形もなく。夏休みの学生の機動力には残業持ち社会人では勝てないのかっ!
 世界樹どき魔女に続いてまたしてもカメクラコース決定かと思いつつ、帰りがけに寄ってみたヨーカドーであっさりゲット。なるほど、任天堂販売のソフトは取り合えず仕入れる方向性なんだろうなぁ。


 てなことでさっそくプレイ。一体どんなゲームなのか自分でもよく掴めてなかったんだけど、なるほど海をゆらゆら泳ぐゲームなのね。で、海を泳ぐ魚たちと戯れるという……
 うん、それはわかったんだけど、それから何をすればいいのか? RPGで言えばこれは町を歩いて町の人と話す辺りの導入部で、敵と戦ったり、謎を解いたり、ダンジョンに潜ったりみたいな目的は一体なんなのかしらん?


 その辺が良く理解できずにふらふらとあっちへ行ったりこっちへ行ったり。空気がなくなったら死ぬとかサメに襲われて死ぬとか、そういう殺伐さはないのでホントに散歩気分なんだけど、お金とか経験値とかリソース的なものもないので、本当に海を泳いで魚をつっつくぐらいしかやることがない。
 まぁ、グラは確かにキレイなんだけど、自分はグラは割とどうでもいいと思うタチのユーザだしなぁ。魚も別に好きなわけでもなし、うーん、なんか雰囲気ゲーだなぁと思いながらちびちびプレイ。正直、時間を忘れてのめり込むほどのインパクトは感じられなかったのが第一印象。


 ところが夜間装備とカメラを貰ってから面白さが一変。ライトに照らし出された色鮮やかな熱帯魚の美しいこと! 日の光の下で見た魚はあんまり心にこなかったんだけど、なんか人工の光に照らされた魚って色合いが凄い鮮やか。神秘的で超キレイ。ヤバい、これはいいわぁ!
 しかもカメラでその魚を自由自在に撮れるんですよ。これまた色鮮やかな岩礁を背景に、優雅に泳ぐ魚たちの姿はフィルムに焼き付けるとまた違った味わいがあって、ベストショットを狙おうとついつい力が入ってしまう。
 寄り添って水面に向かう2頭のマイルカの写真とか上手く撮れた時は「やっべー、やっべー」と興奮してしまったり、岩礁の近くを泳ぐマイルカを撮ったら体が岩にめり込んでる写真が撮れて笑っちゃったりとか、素晴らしく上手く撮れたマイルカの写真が後で見返してみると全然小さくて迫力薄で舌打ちしちゃったりとか、いやー、このゲームは自分にとっては写真を撮るゲームだわ! マイルカばっかり撮ってるけど!
 イルカは基本素早いので写真撮りづらくて燃える。逆にウミガメとかマンボウはすんごい動きがゆったりしてるので、アングルや構図に凝って写真を撮ってしまう。シャッター連打して最高の1枚だけ残すみたいな。やっべー、アルバム40枚までとか絶対足りないわ。JPGファイルで外部出力できれば最高なのに。


 なんかようやくこのゲームの姿が見えてきた感じ。別に写真撮影はこのゲームの本分じゃなくて、一要素に過ぎないんだけど、何を楽しむかはプレイヤー次第なのね。自分で楽しみ方を探して、それを堪能する、極めて自由度の高い素材提供型ゲームって感じかな。
 遊泳に関してもエキスパートで好きなように動けるようになったら途端に面白みが増した。様変わりしていく景色を眺めつつ、のんびりと泳いでいくのがたまらなく贅沢な時間の使い方って感じ。マリオなんかでよくある歩いてるだけで楽しい、を地で行く、泳いでるだけで楽しいゲームだわ。



 パートナーになったバンドウイルカに名前をつける運びになったので、任天堂……イルカ……ドルフィン……と連想して「よし、お前の名前はキューブだ!」と命名する。


 MP3にとりあえずゼーガペインOP「キミヘムカウヒカリ」を入れてみる。うわー、なんか異常にテンション上がる! デフォルト曲はなんというかエンヤ系? デフォがボーカル入りだったので、持ち込みBGMもインスト曲じゃなくても平気かなと思ったけど、ボーカル入りだとちょっと騒々しいかも。