世界樹日記・その10(10F)

 そう言えば、今週のソフトセールスランキングで世界樹の迷宮2が1位だったらしいですね。初週売上は8.5万本とか。前作の初週が確か3.4万本だと記憶しているので、この差5.1万本が前作、世界樹の迷宮で培われた信頼と、今作、世界樹の迷宮2に寄せられた期待の現れです。
 メーカー側の想定は初週10万本だと噂を聞いたことがあるので、それからするとやや物足りなさは否めないのかもしれませんが、DSのRPGで初週10万本というのはテイルズクラスの商品になってしまうので、低予算で組まれたDSオリジナルタイトルが2作目にしてこれだけの市場評価を得られたのは、本当に素晴らしいことではないかと個人的には思います。
 ちなみにアトラスのRPGがソフトランキング1位に入るのも久しぶりのことらしいです。まぁ、この辺は同発ソフトやらの外部環境が多分に影響してくるので、世界樹だけがずば抜けて評価が高いとは一概には言えないのですが。


 ……と書いたところで、メディアクリエイトの発表だと6.9万本の2位とのこと(1位はスマブラX)。ソース的に確度があるのはメディクリの方なので、一瞬のぬか喜びでした。残念。でもいい数字だとは思いますよ。


 さて、初週の売上も数字が出て、これからはいかに累計販売数を伸ばしていくか、という話に問題は移行します。これは世界樹の迷宮2というソフトそのものの魅力に対する審判であって、こちらが次回作も見据えた長いスパンでは、より重要視される要素になるでしょうね。
 個人的には品切れが相次いだ前回に比べて、今回は初期需要は満たされたように見えるので、前回ほどの伸びはないかなと見ていますが、まぁ、その辺は口コミ次第かなぁとも思います。
 前作と比べて、という評価をあんまり今まで考えたことはなかったんですが、総体としては世界樹の迷宮2は、前作をさらに発展させたRPGに仕上がってるように感じます。完成度は確実に向上していますね。


 ってことで、以下ネタバレに続きます。




 10F。長い道のりを乗り越えてようやく階段を上ると、マップ右手方向に磁軸の柱が見え取れます。おおおおお、あそこまで辿り着けば!
 てなワケで最後の力を振り絞って、一直線に磁軸の柱へ向かおうと…… 向かおうとするんだけど、なぜか迂回している! 近いようで遠い磁軸の柱。壁を突き破ることはできないので道のりに歩いていくしかありません。


 で、扉を潜ろうとしたところ、突然こちらを呼び止める声。おおお、目の怖いガンナーの老人だ!
 老人は自らをライシュッツと名乗り、「何のために世界樹を登るのか?」的なことを尋ねてきます。まぁ、そりゃあ『諸王の聖杯』を求めてのことですよ。まぁ、ゲーム内では全然そんな単語出てきてないけどね! ……ドラクエ2クラスにフレーバー的なサブタイトルでしかなかったらどうしよう。
 なんか妙に怒りっぽいと言うか、敵意丸出しなライシュッツさん。今にも戦闘が始まりそうな空気さえあるんですけど。なんか、もっと温厚な人かと思っていたら、かなりキレてますね、この人は。


 その時、後ろから制止の声がかかります。振り返るとそこにはドクトルマグスの少女。ドクトルらしからぬ常識人っぽい感じの人です。
 彼女は自らの名前をアーテリンデと名乗り、ライシュッツの非礼を詫びます。彼女ら2人はギルド『エスバット』のメンバーとのこと。黄金バットみたいなギルドを想像してたんですが、全然違ってたみたいです。
 彼女が言うには、この先の区画には凶暴な魔物が現れたので今は封鎖しているとのこと。なのでこの先に進むには公宮に許可を得て欲しい…… って、またこのパターンか!
 あとちょっとで磁軸の柱に辿りつけるってのにそりゃーないですよ。もう一回9Fの長ーい道のりをダラダラと歩いてこいと言いますかね。とは言え、扉を通してくれそうにないので、ここは一度引き返さざるを得ません。ゲーム的な都合なのでしゃーないです。


 それにしても世界樹2のギルドって、2人が基本単位なんですかね。いやまぁ、他の人々は省略されてるだけなんでしょうが、なんとなく日向さんがもっとギルド同士で争いたかった的なことをポッドキャストで漏らしてしまう理由もわかる気もして。
 同じ立場で同じ目標を見ているライバル的な間柄って感じじゃないんですよね。なんかこっちの知らない秘密を胸に秘めている、先導者的役割を与えられていると言うか。たった2人で行動してるってのがギルドとしての一般性をより薄めてて、このエスバットは自分たちとは違う立ち位置のキャラなんだなーってのを凄く感じてしまうんですよね。
 明らかに今後の物語に絡んでくるであろう怪しいキャラが出てくるのは、非常に歓迎したいところではあるんですが、もうちょっと普通の人たちが見たいよねって気もします。
 まぁ、世界樹のプレイヤーキャラクターは未来の英雄として設定されているんだろうから、あんまり普通のライバルって出しづらいのかもしれないけど。うーん、期待のフロースガルさんがあっさりとお亡くなりになってしまわれたのは、痛手だったなぁ。




 さておいて、ここから先の探索は一時凍結ということで、今まですっ飛ばしてきた枝道の探索を開始することにします。TPも余力がないけど、もうちょっと頑張れば次回ラクができるしね。


 で、突き当りで衛士に遭遇。『アリアドネの糸』を1000enで売ってくれるとのこと。高っ!
 まぁ、こっちは糸をきちんと持っているもんで、わざわざ買う必要はないんだけど。でも、こういう樹海との付き合い方は、いかにもな感じで面白いネタではあるね。世界が広がる感じがあって、こういうイベントは好きですよ。


 ……とまぁ、そんな風に評者ぶってたら、直後、リスに糸を盗まれました。なんでこんなイベントが用意されてるのかと思ったら、そういうことかぁぁぁっ!
 糸を……っ! 糸を売ってくれ……! 金なら、出す……っ!
 泣きながら糸を買って帰りました。


 で、奮発して買った糸で街に戻って、装備を整えて、磁軸の柱に戻って、再び10Fに辿り着きます。


 「公宮の許可を得てください」


 あああああ、忘れてたぁぁぁぁ! また9F歩き回らなくちゃいけないのかぁぁぁぁ!
 よっぽどさっきの糸事件がショックだったようです、自分。このあとも、もう一回ミッションを受領せずに10Fに舞い戻ったりしてまったく散々です。なんで2度も同じことを繰り返すのか。学習能力がないのか。
 え、9Fのショートカットですか? 『森林の破王』に追っかけられてる最中に、壁に気を配る余裕なんかないっつーの!




 とまぁ、変にパーティに継戦能力があるせいで、延々と樹海を歩き回るのを不思議に思わないという壊れたバランス感覚で3度扉まで辿り着きます。そしたら今度はアーテリンデいないでやんの。くそっ、見透かされてるというのか……っ!


 心に傷を負いながらもバラック一行は前に進みます。だって私達、冒険者だもの! 通常攻撃の効き辛い『レッドゼラチン』に苦戦しながら扉を開けると、そこには無数の紫の球体が。


 バタン。


 ……えーっと、どこか他に道はなかったっけかなぁ。


 いやね、本当にもうカボチャはイヤなんですってば! オイルを準備してるワケでもないし、ここでの全滅はリスクが大きすぎるし! なんで磁軸の柱はこんなに遠いんだよチクショーッ!
 とまぁ、叫んではみても、他に道はないみたいで、結局はワケのわからん動き方をするカボチャの只中を擦り抜けていくしかないようです。なんだこの嫌がらせ。
 とは言えまぁ、相手もまったくのランダムで動いているワケではな(サッシャァァン!) ……全力で逃げぇぇぇっ!


 ……うーん、まったくカボチャの動きが読めません。FOEの動きを読む一番の方法は、下画面で一歩ずつFOEの動きをチェックすることなのですが、下画面に映らない特性を持つこのカボチャ、どんな動き方をしているのかワケがわかりません。
 で、どっちに動くかわからないので、FOEの隣のマスにさえ足を踏み入れられない状況に。2マス空いてるのを確認してようやく前に進む、みたいな。遅々として歩みが進みません。
 しかも、そんなことをしているうちにエンカウントモンスターと遭遇するワケで。しかもそれがレンジャー部隊を即死させた『サウロポセイドン』だったりするワケで。このタイミングで出てくるとかまったく底意地悪いのにも程があります。
 TPに余裕のないこの状況、相手の謎な属性耐性、やはり打開策となるのは『昏睡の呪言』です。兄上頼みます!


 MISS!


 あああ、初見の相手に『昏睡の呪言』頼りは危険すぎるぅぅぅ! とは言え結局『サウロポセイドン』は1ターン目は『力溜め』確定なので、通常打撃だけでも十分に勝てたのでした。あー、肝が冷える。


 とまぁ、窮地を脱したはいいですが、このタイミングでヘタに乱入でも食らうとマジ即死ですよ。事故に遭わないうちに、なんとかこの部屋を抜け出ないといけません。
 ……とは思っていても、なっかなか、先に進めないんですわ、これが。でも、あるタイミングで目の前にいるFOEがすっと向こう側に動いたのが見えたんです。で、反射的にそのFOEを追いました。するとFOEは逃げます。追う。逃げる。追う。逃げる。
 そ、そうか! FOEは歩く軌道が決まってるから、後ろにくっついて行けば踏まれる心配はないんだ!
 まぁ、この方法の難点はFOEがどっちを向いてて、どっちに向かうのか、事前にはさっぱりわかんないってことで、ちょうど都合よく視界の中で行きたい方向に動いてくれるFOEを探すのは難しいです。今回はラッキーな要素が多分にあったんですが、ともあれどうにかカボチャ部屋を抜けることに成功しました。


 で、そうなればあとは磁軸の柱に向かうだけ。途中でヤバいエンカウントもなく、無事に磁軸の柱にスイッチを入れることができました。ってことで、これにて撤退っ!




 さて、これであとはこの階層のボスである『炎の魔人』を倒すだけの段になったワケですが、さすがに現状のスキル構成だと厳しいということで、今まで溜めていたスキルポイントを解放することにします。


 ソードマン → 明らかに氷が弱点っぽいので『チェイスフリーズ』修得
 ブシドー → ソードマンと同じ理由で『抜刀氷雪』と『細雪』を修得
 ドクトルマグス → 回復力に翳りが見えてきたので『ヒーリング』を修得
 レンジャー → まぁ、ボス戦は忙しそうだから今のままで
 カースメーカー → 相手が人型っぽいので『封の呪言:上肢』を修得


 で、試し撃ちとマップ埋めを兼ねて再び迷宮へ。『細雪』があると、やっぱり攻撃に幅が出ていいですなー。『ヒーリング』も便利。どこかで一回休息取って『キュア』を消してもいいね。
 てな感じで樹海を歩き回っていると『サウロポセイドン』登場。ここでふと『力溜め』に『巫術:祓化』をぶつけてやれば、労せずパターンに嵌められるのではないかと予測する。前作で言うところの『イワォロペネレプ』打ち消しハメみたいなので。
 てなことで早速試してみる。例によって『力溜め』を繰り出してくるので『巫術:祓化』でそれを打ち消し。すると2ターン目の『サウロポセイドン』は『疾風疾駆』…… って意味ねぇーっ! 前作で言えば、構え解除してるのに首討ちかましてくる氷の剣士の方だったか!
 で、パーティ全体に大ダメージ。防具のないソードマンとブシドーは即死。『力溜め』を解除してるからそんな食らわないで済むかと思ったら、なんか普通に400ダメージとか食らってたよアハハハハ。


 あとはボス戦の前にFOE狩りに出かけてみたり。まぁ、この階層のFOEに勝てなきゃボスに勝つなんて夢のまた夢。第1層の雰囲気を見る限りでは、数値的には『キマイラ』と『刈り尽くす者』は同じくらいだしなぁ。
 あ、この時だけはさすがに防具を装備しますよ。荷物袋に『力の指輪』がどっちゃり。
 で、猿のFOE『紅樹の殺戮者』と、ストーカーFOE『森林の破王』はなんとか倒せたものの、鈍足ドラゴンモドキFOE『樹海の炎王』がメッチャ強い。なんか一体だけ階層に見合わない固さと強さで戦慄する。弱点突いてるのに全然ダメージ通らないとか絶望さえ覚えるね。
 なんとか『チェインダンス』でレンジャーに攻撃を集めながら、『抜刀氷雪』と『チェイスフリーズ』で削りきったけど、正直もっかい勝てる気はしないなぁ。ドロップなかったけど、まぁ、再戦はもうちょっと強くなってからでいいや。




 てなことで準備を終えて、いよいよボス『炎の魔人』に挑む。
 が、第1層の時のような苦戦を予期しながらも、開幕の『狂乱の咆哮』が外れた上に、頭と腕の縛りがスルッと成功。あっさり勝ってしまった。レベル上げたり、装備を整えたりで、十分に体勢が整ってたのが勝因なのかも。第1層のときは心理的にキツかったしなぁ。
 てな感じで第2層を突破。比較的パーティの戦力も整ってきて、キャラを成長させる喜びを存分に味わえた階層だったなぁ。一方で防御力の薄さが懸念として浮かび上がっているんだけど、まぁ、それはそのうちなんとかなるだろうってことで。今回もアダマースとかあるんだろか。


◆ベオ ソードマンLV26
STRブーストLV6 剣マスタリーLV5 斧マスタリーLV5
チェイスファイアLV2 チェイスフリーズLV2


◆ナガヤ ブシドーLV28
STRブーストLV2 上段の構えLV7 居合いの構えLV7
卸し焔LV5 鬼炎斬LV1 抜刀氷雪LV5 細雪LV1


◆ユーディット ドクトルマグスLV28
TPブーストLV4 巫術マスタリーLV10 キュアLV1
ヒーリングLV1 巫術:鬼力化LV5 巫術:転化LV2 巫術:祓化LV1


◆ミレッタ レンジャーLV29
AGIブーストLV3 弓マスタリーLV3 先制ブーストLV5
アザーズステップLV1 スローステップLV5 チェインダンスLV10
ソニックステップLV3


◆ノワイト カースメーカーLV28
呪言マスタリーLV3 封の呪言:頭首LV10 封の呪言:上肢LV10
昏睡の呪言LV5