ガンナー5人で放浪記・その9(15F・氷と雪の広間)

 15Fへ。苦労に苦労を重ねた第3層もこのフロアで最後。でも、もう少しだけ続くんじゃ。
 まずはダラダラとマップ埋め。この階で進出のモンスターは『スノーバード』と『危ない石像』と『暴れ野牛』の3種。
 『スノーバード』は『精密射撃』よりも素早く動く厄介な相手ながら、初手は属性耐性を下げる『白い翼』と相場が決まっているので怖い相手ではない。むしろ通常打撃だけでも十分倒せる辺り、ガンナーにとってはカモですね(上手いこと言ったつもり)。
 『危ない石像』はパッと見、ガンナーにとって天敵のタフな相手にも思えるんだけど、耐性じゃなくて防御力で攻撃を受け止めるタイプの敵なので『精密射撃』なら2発確定。これまでの『ブルーゼラチン』や『オオヤドカリ』に比べればどうってことない感じ。
 攻撃にしても『ライトニング』は基本的にダメージがチョロいので全然致命傷にはならないし、『石化ブレス』は命中率が低く、またガンナー自身のLUKが高いこともあって回避は容易ですね。
 『暴れ野牛』は先制を貰うと複数ヒットの『巨牛の行進』が実に怖いんですが、平場なら『精密射撃』で2発乱数。出てくる場合もせいぜい『スレイプニル』や『スノーゴースト』をコンビを組むぐらいなので、対処はラクチンです。


 てな感じで実はこのフロア、第3層の中で一番ラクなフロアでした……! なんというかボーナスゾーン的な。今まで全然経験値を稼げてこなかったので、もうここではジャンジャンバリバリ戦いまくりですよ!
 ……とか気を良くしてたら『オオヤドカリ』*4と『スレイプニル』のパーティに遭遇して死に掛けたりするんですよね。そんな話聞いてないです。
 実際の話、ここで苦労する相手と言えば、『オオヤドカリ』や『ブルーゼラチン』の混ざった構成で、仮に先制攻撃でも貰っちゃうとホント全滅しかねないヤバさを相変わらず発揮してくれるんですよね。


 でまぁ、あまりにも安定性に欠けすぎているということと、あと『掃射』を使ってみたらどうか、というアドバイスを頂いたので、ちょっと構成を色々変えて試してみました。
 で、その過程として前衛*2、後衛*3の状態で、前衛の装備は武器と防具ガチガチ、後衛の装備は武器と指輪という形に振り分けてみたところ、これが実に安定して敵を迎撃できていい感じでした。まぁ、要するに前衛は即死さえ免れれば、あとは後衛がガシガシ敵を葬ってくれるので、敵の構成が5体とかでもなければ、これで十分なんですね。
 ちょっと手数が足りない時は前衛も『精密射撃』を撃つんですが、これも指輪なしでも十分な打撃力があります。後衛の6〜7割くらいですが、2人で1体敵を倒せると考えれば十分ですね。




 さてまぁ、そんな感じでレベルアップに勤しんで、いよいよエスバットの2人との対決に向かいます。まずは今の状態でどんなものかなと力試しに行く感じで。
 でまぁ、結果としてはサックリサックリと3ターンで負けました。あっはっは、これは気持ちのいい負け。


 まぁ、何回か試してみてわかったことは、アーテリンデの攻撃による被害はランダム性が高いってことですね。同じスキルでも、『死人の灰』は前衛ガンナーでも耐えられるぐらい威力は抑え目なんですが、『現世の舞踏』は容赦なく前衛2人を持っていかれます。
 つまり、それだけでこちらの被害は0〜2人と幅があるんですね。うーむ、いきなり運ゲーの兆しが。


 もう1人のライシュッツさんは各種属性ショットで確実に1人を殺しに来ます。後衛配置で防具をキッチリ装備させれば違うのかもしれないですが、取りあえず現状では1発確定。
 あと、ハッピーショットはどうしようもないですね。受け止めたとしても、そこから挽回できるパーティではないのでねー。これは食らわないようにする、としか言えそうにないですね。


 てな感じで色々とスキルやアイテムを使いつつ、方策を練って、なんとか行けそうな戦術を構築しました。あとはまぁ、ダイスの女神の思し召しに期待というところで、いよいよ決戦です。


 今までの試行で、アーテリンデの初手は危険度の低い『死人の灰』である確率が高いことがわかりました。で、相棒のライシュッツさんも基本的には属性ショットを使います。ってなことで、初手の被害者は約1名と計算。残り4人でどうやってこの与えられた時間を消費するかが重要になります。
 で、後衛の3名に関しては『アームスナイプ』でライシュッツさんに集中砲火。これで腕縛りを狙います。『アームスナイプ』自体の腕縛り率は体感で約25%ってところなんですが、さすがに3連射ともなるとかなりの確率で腕縛りを決めることができます。乱数的にはかなり期待できますし、腕縛り自体も長く続くことが多いのでこれが決まれば戦闘を相当優位に進めることができます。
 残る前衛は、まぁ、適当にメディカ2でも自分に使います。『耐斬ミスト』とかを試してみた時期もあったんですが、正直な話、すぐに死んでしまうのであんまり意味がなかったんです。まぁ、本当に役割としては壁ということで。


 てな感じで1ターン目にライシュッツさんの腕縛りに成功すると、銃スキルオンリーのライシュッツさんはただのデクノボーと化すので、あとはアーテリンデにさえ気を配ればそれで済むことになります。しかし、ここからがある意味で運ゲーの領域の始まりだったりするのです。
 というのは、ここで自分が選んだダメージソースは、ガンナーの代名詞的スキル『跳弾』。『跳弾』はご存知の通り、発射数もランダムならターゲットもランダムなので、うまいことダイスが奮えばいいのですが、ちょっとこの局面では安定性に欠けるんですね。
 実際3発しか当たらなかったりとかですね、攻撃がバラけたりとか凄くありまして。おまけに計画ではライシュッツさんを先に倒すつもりだったのに、なぜかアーテリンデに攻撃が集中しちゃったりもしまして。なっかなかこれが思ったとおりに敵のHPを削れないんですよね。ダメージは十分なんですけど。
 その間、アーテリンデは各種スキルを駆使してこちらに攻め込みます。当然ながらこちらはペチヒットでも即死な紙防御パーティなので、苦戦は必死です。
 が、アーテリンデの攻撃スキルは横一列を攻撃するものはあっても、全体に効果を及ぼすスキルはありません。なのでアーテリンデが前衛を殴って倒した後、こちらは『ネクタル』を使って前衛を復活させることで、陣形を保ったまま戦闘を継続することができるんですね。
 当然ながら次の一撃でまた前衛はやられちゃいますけど、何度も『ネクタル』で復活させれば時間稼ぎができます。ガンナーの足の遅さを逆に利用した戦法というワケです。
 アーテリンデに殴り殺されてはゾンビのように蘇る前衛ガンナー。なんかこの光景、見たことあるなぁと思ったら、元気のかけらを使って蘇りまくるポケモン戦法でした。まぁ、ターン制戦闘なので基本は一緒ですよね。
 その間、後衛ガンナーはローテを組みながら『跳弾』を撃ちまくりです。これがまたTP消費がキツかったりするんですが、どうにかこうにかライシュッツさんの腕縛りが解けたタイミングでアーテリンデの撃破に成功しました。
 この時点での後衛ガンナーのTPは、19、17、34。『跳弾』を撃てるのは一人きりという状況です。対するライシュッツさんはHPゲージは既に赤の領域。非常に形勢は微妙なところです。


 基本的にライシュッツさんは属性ショットしか撃たないので、きちんと『ネクタル』を使っていけばイーブンで戦線を維持することができます。が、『ネクタル』を使用するつもりのガンナーが先に撃ち殺されたりだとか、あとは恐怖の『ハッピーショット』が飛んでくればそれだけでアウトなので、やはり迅速に片をつけるのが最善でしょうか。
 あるいはもう一度『アームスナイプ』を仕掛けるというのも手かもしれません。上手く決まれば勝利は確定ですが、その1ターンを使って『アムリタ』でTPを確保して次ターンの『跳弾』を狙う方が安定性は高いような気もします。うーん、難しいなぁ。


 とかまぁ、色々と悩みまくった結果、前衛は『ネクタル』を使用、後衛は『アームスナイプ』『アームスナイプ』『跳弾』で勝負をかけることにしました。
 運命のライシュッツさんの『サンダーショット』は前衛ガンナーに命中。怯む暇もなく、すぐさまこちらも反撃を開始します。
 『アームスナイプ』2発が先に決まりますが、腕を縛ることはできません。しかし続く『跳弾』がここで会心の5発ヒット。なんとかライシュッツさんを撃破することに成功しました。




 というワケで、終わってみればガンナーの面白さ、攻撃力の高さと、縛れる器用さを味わえた楽しい戦闘でした。今までのボス戦は『チャージアイス』を撃ってるだけだったので、それに比べると色々と試行錯誤できるのがいい感じで、どこか前作の詰め将棋的な雰囲気のあるボス戦を堪能できたように思います。
 エスバット戦がなぜ前作ぽさを感じるのかと言えば、一つは対複数戦闘だからという点が挙げられるかとも思います。前作の『ケルヌンノス』や『クイーンアント』、或いは『スノードリフト』のような戦闘は、どの敵に攻撃を集中するか、どの敵の攻撃をシャットアウトするか、非常に選択に思慮を割く必要があって、それが戦術を考える面白さに繋がっていたのかなと思います。
 そのままでは強力すぎる「縛り」に関しても、ボス1体だけでなく、回りにお供がいれば完全無欠の戦法にはなりえないワケですしね。そういうコンセプトで構成を組めば、縛りの強さを堪能できると同時にバランスを保てるんじゃないかなと思います。
 前作の縛り関係はなんだかんだでよく考えられていたなぁと今になって思いますね。新納さんも色々苦労したみたいだしなぁ。でも今回の『オールボンテージ』の無茶っぷりも自分は密かに好きです。


 さてまぁ、これで残す関門はこの階層のボスである『スキュレー』だけとなったワケですが。エスバットの2人を撃破した勢いでこのまま突き進めるかどうか。いよいよガンナーパーティの真価が問われる1戦が近づいて参りました。




◆ビアッソ ガンナーLV32
STRブーストLV10 銃マスタリーLV5 精密射撃LV5
サンダーショットLV1


◆ツィレ ガンナーLV32
STRブーストLV10 銃マスタリーLV5 精密射撃LV5
サンダーショットLV1


◆ツォロ ガンナーLV34
STRブーストLV10 AGIブーストLv1 銃マスタリーLV10 アームスナイプLV5
精密射撃LV5 サンダーショットLV1 跳弾LV5


◆アルーシュカ ガンナーLV37
STRブーストLV10 AGIブーストLv1 銃マスタリーLV10 アームスナイプLV5
精密射撃LV5 サンダーショットLV1 跳弾LV5


◆マリエラ ガンナーLV37
STRブーストLV10 AGIブーストLv1 銃マスタリーLV10 アームスナイプLV5
精密射撃LV5 サンダーショットLV1 跳弾LV5


 前衛にも何かスキルを覚えさせようかなと思いつつ、何も成長させないまま進めてしまいました。まぁ、その分『スキュレー』戦に工夫の余地があるということで。