幻霧ノ塔ト剣ノ掟が見つからない……!

 仕事終了後、勇んでカメクラへダッシュ。さすがにコアゲーマー中のコアゲーマーしか買わないようなゲームはヨーカドーやゲオには期待できないです。こういう時にこそ力を発揮するのが僕らのエース、カメレオンクラブですよ!


 「あー、入荷してませんね。」


 にゅ、入荷してないだとォォォォ!? まさかそんな! エレメンタルモンスターをバカみたいに入荷してワゴン入りさせてたカメクラがいつの間にそんな知恵を身につけたと言うのだ!?
 いや、だけど、その選択は正しい……! 新作1本販売したところで得られる利益は缶ジュース1本分。それに比べて在庫の恐怖は大きすぎる。こんな誰が買うのかわからないゲームではそれも当然……!


 カメクラは、正しい……! しかし、その選択は正しすぎる……! それだけに、哀しい……!


 自分の知ってるカメクラは、明日を省みることなくニッチなゲームを大量に発注してしまう、そんな愛するバカ店舗だった。でもまぁ、潰れたらホント困るのでそれぐらいの割り切りはするべきだと思いますよ、ホントに!


 とは言え、カメクラ絶対神話が崩れて大ショック、茫然自失状態の自分です。なにせこの界隈でノトノが見つかる店と言えば、カメクラ以外に想像できないんです。
 もういっそ、ヨーカドーやゲオに縋ってみようか? いや、無印世界樹が未入荷だったヨーカドーに非ブランドゲームは期待できないし、ゲオはゲーマーの狩り場過ぎて今から向かうには遅すぎる。
 こうなったら別の店に向かうしかない! と思い立った自分。そこからが苦行の始まりでした。


 まず1件目のラオックスやきゅつくヘラクレスが一杯。イズナ飾ってる余裕あったらノトノも入荷して!
 2件目のツタヤ。やはりやきゅつくヘラクレス。ノトノなんて見当たらんわー!
 3件目のトイザラス。数陣タイセンがワゴンでおやっと思ったら1900円は微妙すぎる! ノトノ? こんなところにあるワケねー!


 とまぁ、こんな感じで全然巡り会えません。まぁ、ノトノ狙いならそれこそこの手の量販店ではなく、個人経営のゲームショップを狙うべきなんですが、長野はもうその手のお店は軒並み無くなっちゃっててね……
 しかし、ノトノ、ここまで入手に苦労するゲームだとは思いませんでした。まぁ、エースのカメクラが入荷すらしていないという前代未聞の状況を考えると、既に答えは出ていたようにも思うんですが。
 ともあれ、これ以上お店を巡るよりも、さっさと家に帰って通販の申し込みなりをした方が早いかもしれません。近場の店はあらかた捜索し終わってしまって、これ以上、捜索範囲を広げようとすると大仕事になっちゃうんですよね。


 ……と、思いながらも気づけば次の店に向かってペダルを漕ぎ始めていました。アホだ。アホすぎる。
 そう言えばこの前、長野市聖火リレーなんかありましたけどね、道のり的にはあの距離を1人で走破するような感じですよ。メッチャ疲れる。メッチャしんどい。おまけに道も適当に選んでるので、よくわからなかったりして。


 でもですね、一度燃え上がったゲーム魂は誰にも消すことはできないんですよ! 欲しいゲームが手に入らない? それで諦めてどうするのかと!
 むしろその障害がゲーム欲を駆り立てるんです! ゲーム購入までがゲームです!


 というワケで自嘲すら恍惚へと摩り替えて、アホ一匹ゲーム捜索記は続きます。というかさー、ここまで苦労して遊ぶほど意味のあるゲームなんですかね、ノトノってのは。


 そして遂に4件目のツタヤに到着。さっきのツタヤが表のツタヤだとしたら、こっちのツタヤは裏のツタヤ。これでダメだったら帰り道が悲惨すぎるぜ!


 4件目。ツタヤ(裏)。やきゅつくヘラクレスどうぞー。




 ……orz もうダメだ。余りにノトノは強敵すぎる。
 いやぁ、マイナーメーカーのマイナーゲームがここまで買い辛いものだとは正直思わなかった。サクセスの営業はやる気ないんと違いますか?


 てなワケでズタボロになりながら帰宅。……の前にヤマダ電機に寄ってみる。まぁ、一応ここもゲームコーナーあるしなぁ。


 5件目。ヤマダ電機やきゅつくヘラクレス。……の脇になんか黒いパッケが?




 って、あったぁぁぁぁぁ! ノトノあったぁぁぁぁぁ!




 なんか廉価版のテイルズっぽいパッケの隣にあった! 廉価版テイルズはダンジョンオブウインダリアだったんだけど!
 うっわー、なんだこの全然目立ちようのないパッケージはぁぁぁぁぁ! ヤバい、まさか最後の最後でこんな大逆転ホームランが待っているとは思いもよらなかった! ヤマダステキ! ヤマダ神すぎる! ヤマダブラボー!


 ……とまぁ、そんな感じでウフフエヘヘしながら帰ってきました。帰るのもものっそい時間がかかって大変だったんですが、ゲームを買えた喜びのおかげであんまり疲れを感じませんでしたよ。
 で、ようやく家について。さぁ、ノトノ遊ぶぞー、と引き戸を開けたところ。


 「長野○○警察のものですが。」


 えええええ!? なんですか、この展開!


 ……そう言えば、3日ほど前に家の近くで強盗騒ぎがあったんですよね。物騒な話ですわ。
 で、それで刑事さんは聞き込みをしているとのこと。聞き込み! ドラマみてぇ!
 でまぁ、普段だったら善意の小市民らしく色々とお答えするところなんですが、もう今はノトノ遊びたい気分で一杯で。色々と当日の話とか聞かれたんですが、ものっそい上の空で答えてました。




 ……そんなワケで実はあんまりノトノ遊べてません。
 でもちょっとだけプレイしてみた感じでは、まさしくFC版Wizって感じですね。レスポンスは押しなべて軽快で(というか重くしようがないと思うんだけど)、戦闘も緊張感があって成長の楽しみもあると。
 ダンジョンの移動とか、何気に世界樹よりスピーディな気さえします。カニ歩きがないので、利便性は世界樹のが上ですが。
 何よりも雰囲気が抜群ですね。テキストが独特の味わいがあっていいですし、音楽もステキです。
 あとはシステム的には、体験版の鬼エンカウントもなければ、自動振替も実装で、体験版の不安点が悉く消失してていい感じです。というか、それで体験版の意義を果たしているのだろうかと疑問に思うんですが。
 それとセーブがどこでも可能なんですよねー。ダンジョン内でさえです。しかも中断じゃなくてセーブ。
 なので難易度的にはセーブロード繰り返せばどんな難所もクリアできちゃうという。まぁ、その辺はどうなんでしょうね。自分はヌルゲーマーなのでこの仕様は気楽にプレイできてありがたいんですけども。
 でまぁ、後は細かい部分でやっぱりUIが不親切ってのはあるなと。それはまぁ、ぼちぼちと不満はあるんですが、致命的な問題は今のところなく。このままバランスとデバッグさえ及第点なら自分的には凄く楽しめるゲームっぽいですね。
 まぁ、ファミ通クロスレビューを見たときは正直愕然としたんですが、なんだかんだで自分の直感を信じてよかったのかなと。いやまぁ、なんだかんだで市内を爆走した甲斐があったなって感じです。


 取りあえず自分の中では、ぶっちぎりで購入に苦労したゲームNo1の座に輝きました。苦労した分だけは最低楽しみたいものです。
 文も乱れまくりですが、すいません。ノトノ遊ばせて下さい。