ブームブロックスってなにー?

 ブームブロックスとは、来週7月17日にEAから発売されるWiiのソフトです。名前だけを聞くと「あー、新しいハードが出たからとりあえずブロック崩しを出したワケね。そーゆーのは、Wiiウェアでやればいいのにねー」なんて感想をまず抱いてしまいがちなんですが、実はこのゲーム、名前はブロック崩しっぽいんですが、ただのブロック崩しではないんです。
 ……とか、微妙な言い回しをするのは、このゲームの情報があんまりにも少なすぎるからで、何ももったいぶってるワケではないんです。洋ゲーってこともあるんですが、とにかく国内では無名のゲームではあります。


 でまぁ、「ブロック崩しじゃないよ!」と力説しても、「じゃあアルカノイド?」と思われてしまうと、これまたちょっと認識がズレてしまいます。なので、まずブームブロックスの特異な点を真っ先に挙げてった方が早いのかなーと思います。ってことで、そうします。


 で、このゲームの最大のビックリポイント。プロデューサーが超有名な人です。
 ゲームデザインは本職ではないんですが、まぁ、娯楽の世界ではとにかく名前の知られている人です。宮本茂を知らない人はいても、この人を知らない人はいないだろうっていう。
 その人は、スティーブン・スピルバーグ。ETやインディ・ジョーンズの監督を務めたあの人です。
 でまぁ、そんな映画界の大物がWiiで一体どんなゲームを作ったのか。これはちょっと気になるじゃあないですか。まぁ、スピルバーグ監督自身は結構なゲーム好きらしいんですけどね。ちなみに監督の一番好きなゲームはシェンムーなんだそうです。


 で、このブームブロックス。あんまりゲーム内容に触れてるサイトとかがないのでアレなんですが、こんな感じらしいです。


 http://japan.gamespot.com/wii/news/story/0,3800075348,20374641,00.htm


 Wiiリモコンを使って、ボールを投げたり、ブロックを掴んだり、ピストルを撃ったりして、制限された手数や時間のうちでブロックを全部壊していこう、というゲームなんだと思います。多分。
 その他には協力プレイやエディットモードなんかも実装されていて、単純にブロック崩しとは言っても、Wiiリモコンの操作を組み込んだ、Wiiならではのゲームに仕上がっている様子が窺えますね。あとはまぁ、実際にどんな動作をするのかが気になるところなんですが、動画を見る感じではかなり激しい動きをするゲームで、プレイの幅が物凄く広そうです(動画は後述のサイトで紹介されています)。


 http://www.famitsu.com/game/news/1213774_1124.html


 でまぁ、こっちはブームブロックスが開発された経緯やら事情やらの話なんですが、スピルバーグ監督の非凡なデザインセンスがこれだけでも窺えてビックリします。
 今の世の中、ハードの高機能化に伴い、「まるで映画のようなゲーム」を謳い文句に、高度な映像表現を駆使するゲームが増えています。ですが、実際に映画に携わる人が提案したゲームは、古典的なルールの上に次世代デバイスの味付けを施した極めて直感的なゲームだったのです。
 スピルバーグ監督のこの提言は、とても意味深いもののように自分には思えます。昨今のゲームは、ゲームが本来持ち合わせている根源的な楽しさを、テクノロジーの装飾によって誤魔化しているのではないか、という鋭い指摘でもあるようにも思うんですね。


 http://www.gamespark.jp/modules/news/index.php?p=5925


 こちらは海外の評価と実際の動画。軒並み高評価なことに加え、動画ではジェンガやらチェスやらやってますね。単純にブロック崩しというよりも、ここまでくるとある種の物理シミュレーター的な雰囲気があります。キャラはいかにもな向こう風でちょっと癖がありますが。
 売り上げ的には欧米で約25万本だそうです。これは予測値なので実数とは異なるんですが、欧米マーケットの大きさを考えると小粒な数字ではあります。まぁ、まったくの新規タイトルってことを思えばそんなものなのかもしれませんけどねー。
 てなことで日本でもそれほど売れるゲームではないと思います。任天堂販売でキャラがポケモンとかだったら売れるんだろうなぁという気もしますが。
 でもまぁ、今まで類を見ないゲームなだけに、一度は触れてみたいゲームではありますね。スピルバーグ監督が目指した理想のゲームがどんなものかというのも気になりますし、動画がかなりカオスって言えばカオスなので、どれくらい自由にプレイできるものなのかが結構気になります。