▼おもてなしとお茶の心

 個人的にDSでは妙な共通点を覚えるゲームがありまして、それはアトラスの「世界中の迷宮」とSNKプレイモアの「どきどき魔女神判」だったりします。
 この2つのゲーム、どんな共通点があるかと言えば、第1にタッチペンを使った独特のギミック、第2に一昔前のゲームを思い出させるプレイ感覚、第3に手作り感溢れる公式サイト、第4に後発ゲームへの影響…… と、まぁ、この辺はやや主観的な見方ではあるんですが、この2つはサードパーティーによるDSありきのゲームの表現に一石を投じた作品の代表格ではないかなと個人的には思っています。まぁ、売り上げ的には小粒って言えばそうなんですけどね。
 その中で一番似ているな、と思うのは、開発者の方から窺える「自分は自分が遊びたいものを作っているんだ!」という静かな闘志みたいなものですかね。突飛過ぎて今の時代には合わないだろう、と誰もが躊躇するゲームを勇気を持って実現させる辺り、チャレンジャー精神が旺盛な方だなぁと自分は尊敬しています。




 で、そんなことを日頃密かに思いつつも、誰にも言わずに一人抱えていたんですが、今日たまたま「あっ!」と叫んでしまう出来事があったんです。それがどき魔女ブログでの松下プロデューサーの一言でした。


 http://www.dokimajo.com/blog/archives/2008/10/post_33.html


 まぁ、話題としては、どき魔女じゃなくて10月23日発売のDS用RPG「キミの勇者」の話なんですけどね。この中で松下プロデューサーは「おもてなし」という言葉を持ち出すんですが、この「おもてなし」に似た言葉をそう言えば最近聞いたことがあるぞ、と思い至ったんです。
 で、それは何かと言うと、この前、セブンスドラゴンポッドキャストで聞いた新納さんの「お茶の心」だったんですね。「おもてなし」とか「お茶の心」とか、これ、ちょっと横文字で表現すると「ホスピタリティ」という、まぁ、昔のダビスタをプレイしてた人ならなんだか聞いたことがあるぞ、という単語になるんですが、今の時代、この「おもてなしの心」ってのが非常に大切なエッセンスなんですよね。
 自分的に紐解けば、ホスピタリティというのは「痒いところに手が届く」という感じでしょうか。ユーザがゲームに触れて「不親切だなぁ」と感じる部分を先回りして取り払っておく。そういう細やかさに気を配ったゲームに自分は好感を覚えるので、お二方の言葉には、なるほどなぁ、と頷いてしまうんですよね。
 その辺り、姿勢からしても、うーん、やっぱりなんか似ているぞと。そんな変な共通点をまたまた見つけて、自分はニヤニヤしているワケです。




 でまぁ、ついでにブログもちらほらと見てみたんですが、まぁ、なんというか、別タイトルなのにどき魔女ブログを間借りして宣伝しているというのが、なんか個人的にはキュンと来るところです。こういう広告費の足りないゲームってなんだか肩入れしたくなるんですよねー。


 http://game.snkplaymore.co.jp/official/kimino_yusha/system/index.html


 実際に公式サイトを見てみると、1話30分のRPGと、なるほどコンセプトは明快ですし、テンポが良好なRPGってのは、自分にとってはど真ん中直球の大好物です。
 動画を見る感じでは、戦闘はエフェクトハデ目でテンポは微妙かもと思えるんですが、ブログを読むとこれらのエフェクトはスタートポチリでカットできるという辺り、ユーザビリティを重視した心憎い仕様ですね。オート戦闘モードも実装しているそうで、なるほどこれは「おもてなし」が随所に窺えます。
 画面写真からは、そこはかとなく漂う古式ゆかしいRPGのデザインが。なんかマップ画面にステータス併記って英雄伝説みたいですよね。クエストをクリアしてレベルが上がる「ありがとうレベルアップ」なんてのは、これはもうTRPG経験者なら説明無用でしょう。


 そんな感じで、うーん、見れば見るほど気になってくるゲームではありますね、キミの勇者は。自分の装備している名作センサーの、ちょうど反応するかしないかギリギリの線を攻めてくるゲームなので、今凄く悩んでいます。
 でも10月23日は、ガールズモードがあるしなぁ。その1週間前はWii Musicもあるしなぁ。って言うか23日は「采配のゆくえ」も気になっているというのに。一体どうすればいいんでしょうかね。