▼428体験版を遊んでみました
TGSも無事終わって、体験版も欲しい人の手に行き渡ったと思うので、ちょっとばかし体験版の流れを書いてみようと思います。
しおりは三つ。それぞれ記録したバッドエンドとグッドエンドの数が併記される。
ゲーム中のガイドの有無を選択可能。ガイド有りでは細やかに操作方法を説明してくれるが、二回目以降のプレイでは冗長に感じることもあるので、表示の有無は気配りが効いている。ガイドの可否は1ボタンで表示されるオプションでも選択可能。
迫力あるサウンドで展開されるオープニングムービー。TGSでプレイした時は凄い迫力だったが、家のテレビだとどうにも音圧不足…… ヘッドホンは必須か。
ゲームはワゴン内で縛られた男がもがくシーンから始まる。いきなりハードコアな展開でビックリ。
窓を叩くこの女性は……?
爆発。一体何が起きたのか。
さて、ここからがゲームの本編。プレイヤーはストーリーの語り手となる主人公を選択してゲームを進めていくことになる。選べるキャラクターは加納慎也と遠藤亜智の二人。
誘拐犯を捕らえるために渋谷で待機する加納。
身代金引渡しを指示された被害者の妹、大沢ひとみ。
加納の先輩、笹山祐二。趣味は変装。
「渋谷署」の文字が青く表示されているのが見て取れるが、こうしたTIP(ティップ)は、-ボタンを押して選択することでマメ知識を読むことができる。
こんな感じで。役立つものもあり、役立たないものもあり、クスッと笑ってしまうものもあり。
何者かがひとみに話しかけてきた! 選択によって物語は分岐する。
メインメニューでは各種設定を変更可能。初期状態ではタイムチャートは使えない。
環境設定ではリモコンの持ち方を変更可能。デフォルトは縦持ちだが、ファミコン風の横持ちもできる。
個人的に体験版で一番好きなシーン。何とも言えない両者の表情が堪らない。
結構ハードボイルドな展開もあるので、こういう抜けたシーンは気が休まると言うか。
約束の時間から20分が経過して、怪しい若者がひとみに近寄る。すぐさま確保に向かう加納たち。
若者を押さえつける。事件はこれで解決すると思われたが、しかし……
この若者、実はもう一人の主人公、遠藤亜智。加納の取調べが始まる。
亜智をゲロさせたと喜ぶ加納。しかし、事件は既に別の方向へ走り出していて……
自責から刑事を辞する加納。残念ながらバッドエンドだ。
とは言え、現状ではこのバッドエンドは不可避。次は亜智を操って、加納に誤認逮捕をさせないようにする必要がある。
ちなみに-ボタンを押すことでバッドエンドを回避するためのヒントが見られる。グッドエンドを目指すための参考にしよう。
もう一人の主人公、遠藤亜智。電気屋の息子ながら現在はニート。
でもただのニートじゃない。渋谷を愛する熱い男だぜ。
そして問題のシーンへ。亜智は知らないが、彼女の周りには警官が控えている。
先ほど亜智はひとみに近寄った。ここで、ゴミを捨てる、を選択すると。
加納の運命が変わった。これで加納は先ほどのバッドエンドを回避できるようになる。
再び加納視点へ。先ほどとは違う外国人が現れる。
間違いない、犯人だ! 犯人はアタッシュケースを奪い取ると加納に向かってきた!
ここでKEEP OUTが発生。加納の物語の進行はここで一旦停止。他の主人公を進めることになる。
KEEP OUTを解除するためには赤いキーワードをチェックする必要がある。亜智視点の物語へ移行しよう。
ここで赤いキーワードを発見。-ボタンで赤いキーワードを選択することで加納の物語へとJUMPすることができる。
これで先ほどのKEEP OUTの先を読み進めることができる。
JUMP成功! 再び加納視点の物語が始まる。
このように、428は複数の主人公の視点を切り替えながら、それぞれの行動を選択して相互の運命を変えていくアドベンチャーゲームです。少しは雰囲気がお伝えできたでしょうか。
体験版の段階では、加納と亜智、二人の主人公しかいないので、運命の交錯は比較的単純な作りではあるんですが、ゲームが進むと操作キャラは5人にまで増え、更に混沌とした人間模様を紡いでいくことになります。
この着ぐるみも主人公の一人……?
ちなみに体験版はこの時点で約30分経過。まだまだこれでも半分を経過した辺りというボリュームの多さです。
あと、操作に関して。TGSの体験レポではAボタンと-ボタンしか使用しない、と書いたのですが、説明書によるとメニューの表示に1ボタン、オートプレイの実行に2ボタン、テキストの巻き戻し、読み飛ばしに十字キーを使うなど、満遍なくボタンを使う作りになっています。リモコンの縦持ちは片手操作が可能で便利ではあるんですが、1ボタン、2ボタンを押すにはちょっと手間取るところがあるので、場合によっては横持ちの方が快適かもしれませんね。
オートプレイは、テキストを自動的に送る機能としては表示が遅いので、普通のADVのテキスト早送り機能としてはやや使い勝手が悪いのですが、428はテキストを読み始めるポイントをプレイヤーが細かく指定できるので、さほど早送りが必要な場面はなさそうです。
ともあれ、非常に雰囲気があって面白いゲームではあります。一つ気になるのは、バッドエンドを一つ一つ潰していかないと最後まで辿り着けないのかなー、という点で、かまいたちの夜でスパッと真相に辿り着いた時のような爽快感を望もうとするにはちょっと不自由な作りなんでしょうかね。自分は前作の街をプレイしてないもので、その辺りの感覚はよくわからないんですが、作業感のある作りだとすると、ちょっと悩むところです。