▼2008年私的ゲームオブザイヤー

 あけましておめでとうございます。年内に書き上げよう書き上げようと思いつつ、遂に年を跨いでしまいました。まぁ、あのですね、いつでもWi-Fiで協力プレイができるファンタシースターZEROがいけないと思うんです、はい。
 旧年中は大変お世話になりました。個人的な目標としては今年はもっとアグレッシブな活動をしていきたいなと思っています。まぁ、今現在具体的な目標があるワケではないんですけどもね、去年はちょっとその芽生えがあったように思うので、これからはその芽を大事に大事に育てていきたいなと思っています。


 でまぁ、本題は2008年の私的ゲームオブザイヤーと。ルールは去年と同様に、自分で買ったゲームから選出することにしています。
 ちなみに一昨年のゲームオブザイヤー記事はこちら。


 http://d.hatena.ne.jp/torinity0/20080101/p1


 まぁ、そうした事情からマリオカートWiiや428といった世間的に評価の高いソフトが漏れていたりもするので、全体を俯瞰しての内容ではなく、本当に趣味に寄り切った選考です。まぁ、こんなゲームが世の中にはあるんだよ、ってのを少しでも知って頂いて、お年玉の使い先の参考にでもして貰えればいいなと思っています。


 ということで、2008年に自分が買ったソフトは以下の通りです。


1月31日 大乱闘スマッシュブラザーズX
2月21日 世界樹の迷宮II 諸王の聖杯
2月28日 ソーマブリンガー
3月19日 バンガイオー魂 BANGAI-O SPIRITS
3月27日 LUX-PAIN -ルクス・ペイン-
5月22日 幻霧ノ塔ト剣ノ掟
5月29日 無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ
6月12日 世界はあたしでまわってる
6月26日 大合奏!バンドブラザーズDX
8月22日 イナズマイレブン
8月28日 キャプテン★レインボー
9月12日 クイズマジックアカデミーDS
9月13日 ポケットモンスター プラチナ
10月16日 Wii Music
10月23日 キミの勇者
10月23日 わがままファッション ガールズモード
11月6日 エルミナージュ DS Remix ?闇の巫女と神々の指輪?
11月20日 街へいこうよ どうぶつの森
12月4日 ブレイザードライブ
12月4日 世界のごはん しゃべる!DS お料理ナビ
12月25日 ファンタシースターZERO


 2008年に購入したソフトは全部で21本(+1)。自分で言うのもなんですが、この本数はちょっと少なくて意外ですね。もうちょっと買ってるかなと思ってました。
 うち、Wiiのソフトは4本しかなかったりします。しかも全部任天堂ってのが、あれー、みたいな。モノフェローズでは色々と触ってるんですが、ここまでハッキリと傾向が出ると、なんかルンファクFとか428を買わなきゃな、みたいな気分になってきます。なぜか。
 あと、2008年のソフトではシグマハーモニクスも買ってあるんですが、未だに手を付けていない有様なのでこれは選考外とします。なので(+1)。なんかこんな状況がずっと続いた一年だったような気もします。


 ということで、それぞれのゲームの短評を述べ、最後に2008年のゲームオブザイヤーを発表したいと思います。


大乱闘スマッシュブラザーズX http://www.smashbros.com/jp/


 任天堂の人気キャラクターに加え、他社キャラのソニック、スネークまでが飛び込んだ対戦アクションゲームの決定版。今回はWi-Fi通信による対戦プレイも実装し、気軽に対戦を楽しむことができる。
 盛り込まれた諸要素はどれも格別で、まさに遊びの粋を極めたフルコース料理。用意された全ての要素を味わうのは困難ですらあり、遊びの各要素が散漫な印象を受けるのはやや残念なところか。
 とは言え、2008年を代表するソフトの一本であることには確かで、手軽さと奥深さを兼ね備えたこのゲームデザインは、誰もが楽しめる一つの理想形であることは間違いない。


世界樹の迷宮II 諸王の聖杯 http://s2.atlusnet.jp/


 世界樹の中に広がる巨大なダンジョンを踏破する3DダンジョンRPG。新しい職業の追加、バランスを再設定などにより、完成度をさらに高めた理想的な継承作品。
 前作の問題点を抑え、手堅く纏まっている作りは評価できるものの、今作ならではのオリジナリティが薄かった点はやや不満が残る点か。各種バグや、ダンジョンギミックの流用、シナリオの魅力も個人的には残念な点。
 とは言え、ゲームバランスは大きく手が入ってマイルドに調整され、手触りはより万人向けに進化したようにも感じる。このゲームに触れてみれば、きっと3DダンジョンRPGの楽しさがわかるはず。


ソーマブリンガー http://www.nintendo.co.jp/ds/ybsj/index.html


 多数の職業とスキル、ランダムなアイテム生成が実装されたディアブロライクなARPG。技を繋げてリズミカルに進む戦闘と、豊富なアイテム収集が楽しい。
 共有不可な倉庫の仕様、マップが冗長、シナリオも好き嫌いが分かれるところで、手触りは良好ながらそれを取り巻く各種仕様にやや難点があるか。ARPGは、今世代で最も活発なジャンルではあるので、比較対象となる作品も多く、評価は厳しくなりがち。
 装備の強化とスキルの習得でキャラが成長する喜びを実感できる。光田さんの気合の入った音楽もDS珠玉のできばえ。


バンガイオー魂 BANGAI-O SPIRITS http://www.esp-web.co.jp/products/bangai-o/


 ミサイル、バット、ソードなど、様々な武器を駆使して全160ステージを縦横無尽に駆け巡るアクションシューティング。画面を埋め尽くす敵弾を逆に反射して敵を一網打尽にするのは爽快の一言。
 エディット機能も充実。マイク機能を使って作成したマップを公開、交換する発想は面白かったものの、やや汎用性にかけて盛り上がるところまでいかなかったのは残念。
 軽快な操作性とスピーディなアクション、美しいミサイルの軌跡が魅力的な、DSの限界に挑戦した意欲作。


LUX-PAIN -ルクス・ペイン- http://www.lux-pain.com/


 秘密組織FORTの一員、西条アツキとなって、如月市に潜む闇の正体を探ってゆく伝奇ジュブナイルADV。主人公アツキは、『ルクス・ペイン』を使って人々の心を削り、癒し、事件の真相に近づいていく。
 登場人物が多く、専門用語も多数。物語も平坦で起伏に乏しく、ダークでシリアスな独特の雰囲気に同調できないと、ただ漫然と文字を追っていくだけの流れになるかも。
 後半の展開は意外性があって面白く、行動によってエンディングが変わるため緊張感もある。序盤の掴みを重視し、展開をぎゅっと濃縮できていたら、とも考えるが、それだと本作の魅力である日常性が損なわれてしまうのかも、と考えるとこれもなかなか難しい。


幻霧ノ塔ト剣ノ掟 http://www.success-corp.co.jp/software/ds/genmunotou/


 4人パーティでダンジョンに挑むWizライクゲーム。オリエント風グラフィックとオペラ風の重厚な音楽を楽しめるアレンジモード、FC風線画描写とFC風PSG音楽を楽しめるオリジナルモードの二つのモードを搭載したのが試みとしては面白い。
 後半に行くに従って単調になるマップデザインと、戦士不要なバランスの悪さが惜しい。掴みは最高に面白いので、この楽しさを最後まで味わわせてくれれば文句はなかった。
 謎解きの難しさ、アイロニーの効いたジョーク、秀逸なBGMと雰囲気は絶品。Wizardlyのダークでシュールな雰囲気を愛する人にとってはこの上なく楽しめるゲーム。


無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ http://www.suparobo.jp/srw_lineup/srw_mugen/


 スーパーロボット大戦シリーズの流れを汲む新規RPG。アクション要素を含む独自の戦闘システムは、Aボタンを押すだけの手軽な操作でド派手な戦闘が楽しめる。
 緻密なドットで表現されたキャラクターの立ち回りや、カットインを効果的に挟んだ演出はここまでシリーズを育てた手腕の賜物。とは言え、全体的に同じことの繰り返し、ボス戦も多く単調に思えるかも。放埓すぎるテキストも人によっては眉を顰める部分もあるか。
 テンポ、触感ともに良好で、触ってすぐに魅力がわかる稀有な作品。単調さを感じさせない奥深さがあれば文句なしだった。


世界はあたしでまわってる http://www.gae.co.jp/game/atashi/


 世界を自分の思い通りに改変してしまう「わがままコマンド」が特徴的なRPG。主人公のアンジェラは貴族の娘。意中の冒険者の心を掴むために自ら冒険の旅に出る。
 前作、ダンジョンメーカーのシステムを改良した発展作。RPGの楽しさをコンパクトに纏めあげたゲームデザインは携帯機に適した手軽さを実現したが、全編に単調な展開が続くため、作業感を覚えるのが欠点か。
 操作性、テンポ共に良好で、キャラを育てる楽しみに没頭できる。テキストも実に魅力的で、オンリーワンの特徴を備えた通好みのゲームと言えるかも。


・大合奏!バンドブラザーズDX http://www.nintendo.co.jp/ds/axbj/index.html


 「演奏する」「歌う」「作曲する」「聞く」。あらゆる形で「音」を「楽」しめるゲーム。通信機能の実装でエディット曲の投稿及びダウンロードが可能になり、今ではユーザ投稿曲は4000曲を突破しようという勢い。既存の音楽ゲームと比べて演奏曲の自由度の幅は桁違いに広い。
 投稿曲をダウンロードするメニュー周りが煩雑なのが一つ残念。Wi-Fi機能を活用できる環境でないと十二分に楽しめない側面もあるか。
 とは言え、全体的な完成度は非常に高い。ユーザが考える理想的な音楽ゲームの一端に到達した作品なので、音楽が好きな人にとっては一生もののソフトになるかも。


イナズマイレブン http://www.inazuma.jp/


 サッカーを題材に取った新感覚RPG。タッチペンでパスを送り、最後は必殺シュートでゴールを決める。21世紀版のテクモキャプ翼
 スカウト可能なメンバー1000人、その全てに固有のグラを用意と意気込みは感じるものの、成長曲線は数パターン、個性を出すための必殺技は誰でも簡単に習得可能と、成長要素に関する仕様が理想に追いついていない。ユーザ間のチームの個性は薄く、誰がプレイしても似たようなチームが出来上がる。
 とは言え、操作性は良好、演出は巧みでストーリーは熱血王道、タッチペンを使ったゲーム部分は触感も良く、ゲーム性の根本さえ確かなら化けた作品。


キャプテン★レインボー http://www.nintendo.co.jp/wii/r7cj/index.html


 落ち目のヒーロー、キャプテンレインボーを操り、なんでも願いを叶える島、ミミン島の謎を解き明かす箱庭タイプのADV。任天堂のマイナーキャラクター大集合がウリの一つだが、元作品の知識は特に不要。
 イベントが散発的でアクション性も薄く、能動的な楽しみはやや薄い。ミニゲームもロード時間が長く再チャレンジが難しいものが多数。
 ただし、それらの欠点を吹き飛ばすほどに雰囲気は抜群。牧歌的ながら凄惨な秘密を隠したミミン島の背景や、毒気の篭ったテキストは裏読みのしがいがあってニヤニヤできる。ドラマチックな音楽も素晴らしい。


クイズマジックアカデミーDS http://www.konami.jp/products/ds_qma/


 アーケードで人気を博した対戦型クイズゲームDSに登場。Wi-Fi通信で全国のプレイヤーと8人同時対戦が楽しめるのが最大のポイント。
 とは言え、サーバーは不安定、致命的なバグの数々、メーカー側の対応も不適切で環境にはやや問題あり。現在はバグに手の入った修正版が発売されたので、買い求めるならそちらをオススメ。
 なんと言っても通信対戦が楽しい。誰でも気軽に楽しめる知的ゲームとしてのクイズの魅力を再認識したソフト。


ポケットモンスター プラチナ http://www.nintendo.co.jp/ds/cpuj/index.html


 ポケットモンスター・ダイヤモンド/パールをベースに、バトルフロンティアに始まる様々な新要素を加味したRPGポケモンの収集、成長、対戦を今まで以上に深く楽しめる。
 基本的にはダイパベースなので、新鮮味は薄く、クリアまでを楽しむユーザにとってはやや物足りない内容かも。新要素の多くは、ポケモンをやり込むユーザ向けの改良で、今作ならではのポケモンもごくわずかではある。
 戦闘テンポの向上や進行の改善が図られ、完成度は実に高い。ポケモンをプレイしたことのない人、ポケモンと離れてしまった人にこそ遊んで欲しいポケモンソフトの決定版。


Wii Music http://www.nintendo.co.jp/wii/r64j/index.html


 Wiiリモコンを楽器に変えて、自分の感性で演奏に挑戦。Wi-Fi通信を使えばフレンドとのセッションも可能で、自分だけのオリジナルクリップを作成できる音楽ゲーム
 一見して誰でも簡単に音楽が演奏できるソフト、と見られがちだが、実際には音楽の素養が必要。聞いてて気持ちいい曲を演奏するにはそれなりの知識と経験がいる。
 Wiiリモコンを操って音が出るのが楽しい。そしてなんとなくフレーズが繋がった時が楽しい。自由度の高さはこれまでのどの音楽ゲームよりも高い。楽しもうとすれば際限なく楽しめるスルメのようなソフト。


・キミの勇者 http://game.snkplaymore.co.jp/official/kimino_yusha/


 「1日30分で遊べるRPG」を謳ったオーソドックスなRPG。メインストーリーは全25話とこの手のRPGとしては標準的な分量ながら、全50個にも及ぶクエストも搭載され、予想以上にボリュームは多い。
 全体のテンポは悪くないものの、戦術性に欠ける戦闘や、テキストのセンスには疑問符がつく。手軽に楽しむRPGとしてのコンセプトは悪くないのだが、短時間で濃密なプレイを楽しめるゲームとは言いがたい。
 古典的なRPGの様式を踏襲しているので、気楽に遊べるのはいい点。尖ったゲームに疲れた時の箸休めとしては最適な作品。


わがままファッション ガールズモード http://www.nintendo.co.jp/ds/azlj/


 服飾店の店長となって、カリスマ店長を目指す「わがままコーディネート」ゲーム。プレイヤーは新任の店長となって、お客様の要望に併せてコーデを提案。Wi-Fi通信機能を使ってネット上に支店も開設できる。
 コンセプトは独創的、かつ完成度も高いが、オフのプレイがややパターン化しやすいのが問題。来客との会話にバラエティを持たせ、最初に味わえた商品選択の緊張感がずっと続けば最高だった。稼いだお金を使う機会も少なく、自キャラのコーデだけに目的が集約されてしまうのが少し残念。
 ゲーム本編のコンセプトは明快で、用意された10000点以上のアイテムの豊富さも他に類を見ない。全てが規格外で斬新。そして楽しい。任天堂の本気度が垣間見えるソフト。


エルミナージュ DS Remix 闇の巫女と神々の指輪 http://www.s-f.co.jp/soft/ds/elminage/


 PSで人気を博したWizardlyライクゲームのDS移植版。従来のWizの魅力をそのままに、様々な新要素を加味して昔のよさを残しつつも新時代に適合したWizを完成させた。
 元々のPS2版から改良が図られたものの、バグが多く、フリーズも発生する。Wizならではのシステムの多くは古臭くもあり、Wizを知らないユーザにとっては面倒なだけに感じられるかも。マップの多くは単調で、展開に乏しく、キャラを育てすぎると中だるみしてしまう危険性もある。
 簡潔ながら深く遊べるゲームデザインと、自由度の高いゲーム進行が最大の魅力。世界を救うために指輪を求めて歩き回るもよし、自己を鍛えに鍛えて最強を目指すもよし。クリア後の世界はさらに暗く深く、ユーザの挑戦を快く迎えてくれる懐の広さが素晴らしい。


街へいこうよ どうぶつの森 http://www.nintendo.co.jp/wii/ruuj/index.html


 N64やDSで人気を博したどうぶつとの生活を楽しむスローライフシミュレーター。様々な施設が集まる街に出かけることができるようになったり、Wii Speakを活用することでボイスチャットが可能になったのが新しい点。
 過去の作品と比較して内容の変化が薄いので新鮮味は薄いか。DSで実装されていた幾つかの仕様が廃止された点はやや不可解。具体的には写真とか。
 Wii Speakでリアルタイムで会話が楽しめるようになったのが実に楽しい。スナップショットをSDカードに取り込めるのもゲーム性に適した優れたアイディア。SSを生かしたプレイ日記を公開すると交流の楽しさがグッと広がる。


ブレイザードライブ http://blazerdrive.jp/


 未来都市トウキョウⅩⅡ区を舞台に、不思議なエネルギーを持つミスティッカーを操って戦う新感覚のTCG+RPG。プレイヤーはガーディアンに所属する主人公シロウとなって、ミスティッカーを使った事件や犯罪に立ち向かうことになる。
 マンガとのマルチメディア展開がウリのためか、立ち絵を多用した戦闘はややテンポが悪い。システム自体、内容はさほど難しくはないが、固有名詞が頻出するため、無駄に敷居を感じるユーザは多そう。
 戦闘はスピーディで展開のメリハリもあり、TCGとしては面白いシステム。テキストは硬軟自在で面白い。好き嫌いの分かれる雰囲気であることは否めないが、TCG好きなら一度はプレイしてみて欲しい作品。


・世界のごはん しゃべる!DS お料理ナビ http://www.nintendo.co.jp/ds/cnvj/index.html


 世界各国で人気の料理を収録したお料理ナビの二作目。基本的な内容は前作と大差ないが、チェックした材料を買い物リストに登録できるのが何気に便利。
 前作では実装されていた複数の材料からレシピを検索する機能が省かれたのが残念。材料をチェックするためにタッチすると、そのつもりがなくても買い物リストに登録されてしまうのも不満。チェックボックスは材料の左側だけに限定してもよかったのではないか。
 前作を踏襲した内容なので、相変わらず使いやすい。今回は材料の入手が難しいかも、と不安に思っていたが、代替の材料を指南してくれたりとヘルプが充実。前作の内容では物足りない方にオススメ。


ファンタシースターZERO http://phantasystar.sega.jp/pszero/


 DCで人気を博したファンタシースターオンラインをベースに、タッチパネルを使ったビジュアルチャットを搭載したARPGWi-Fi通信を利用することで4人までの協力プレイが楽しめる。
 誰とも遊べるフリープレイは使える定型文の幅が少なく意思疎通が図り辛い。ショートカットの少なさやモーションの重さなど、PSO経験者にはやや違和感を覚える部分もあるか。
 とは言え、これらの仕様の多くは、俯瞰して見れば、パーティプレイで役割分担を促すための仕組みとも解釈できる。フリープレイからフレンドコードを交換する手段が用意されていれば最高だった。




 短評つってもこれだけ量があると簡単じゃないですな! 桜庭と田村の試合を見てたハズが、もう元旦が終わりそうです。これはヤバい。
 まぁ、書き疲れたら合間にPS0で塔登ってたりしてたんですけど。やっと50Fだ……
 ということで、一通り書いてみたんですが、去年はRPGの購入本数が多かったですね。まぁ、それだけDSには面白いRPGが多かったと言うことで、去年はRPGの当たり年だったんじゃないかなと思います。
 ただ、「さて、この中でゲームオブザイヤーを決めようか」と考えるとこれはホント難しいです。自分としては受賞作を5本も6本も挙げたくなるくらいで、とにかく面白いゲームには事欠かない一年だったように思います。
 なので、これから発表する順位は物凄く微妙なところはあるんです。競馬で言えばハナクビハナ差みたいな感じで。でもまぁ、2008年を総括しなければ今年に何を期待するかも見えてこないので、「自分が楽しめたゲームは何か?」を反芻しながら2008年のゲームオブザイヤーを決定しました。
 ということで、以下が受賞作品です。



 1位 エルミナージュ DS Remix 闇の巫女と神々の指輪
 2位 世界樹の迷宮II 諸王の聖杯
 3位 わがままファッション ガールズモード
 4位 クイズマジックアカデミーDS
 5位 大合奏!バンドブラザーズDX



 1位のエルミナージュは、2位の世界樹2と、どちらを1位に選ぶか非常に迷ったソフトです。エルミと世界樹は古典的なRPGを始祖に持つ兄弟みたいなもので、それぞれ確固とした魅力があり、片方の魅力を考察すると、もう片方の魅力が見えてくるという意味で、考察の対象としても非常に引き離しにくい1対ではありました。
 例えばキャラクター性だけを見て取ってもですね、エルミはキャラクターの顔グラを、普通の顔絵とシンボル表示から選択できて、これは妄想力に長けた歴戦のRPGユーザーの「顔絵なんかいらん!」との声を尊重した選択だなと感じたんです。ユーザの視点に立った考え方だなぁと。
 じゃあ、世界樹はなぜキャラクター性を押し出したのか、と言えば、これはコミュニケーションありきの選択なんだなってのがわかったんですね。2作目が発売されて半年以上が過ぎた今にして。
 人間+戦士+男を題材に会話をしようとしても、そのHFM(Human,Fighter,Male)は、さて髭だらけのむさ苦しい偉丈夫なのか、傭兵上がりの細身で筋肉質な男なのか、人によって「自分のHFMはこれだ!」っていうイメージは異なりますよね。それを共通化しようとしたのが世界樹だったんです。
 かつてのRPGにおいてキャラクターの共通化は不要でした。CRPGなんてのは、元来一人でコツコツ遊ぶもので、自分のキャラは自分だけが理解していればそれで済む話なんです。
 ただ、ネットの普及した今では、そんなRPGの楽しみ方は少し変わってきたんじゃないかなと。これはどちらが正解でどちらが間違いってことはないんですけども、楽しみ方の幅が広がってきたのは確かです。


 ……えーと、まぁ、これ以上は話が長くなるので、ここで一旦切り上げますが、どちらも素晴らしいRPGであることは確かで、その中で敢えて順位をつけるとしたら、新鮮味の差なのかなと思います。新鮮味ってのは本当に主観的な理由の最たるもので、もし自分が前作の世界樹をプレイしていなかったら、この評価は逆転したかも知れないです。
 世界樹2には次回作に期待したい部分も多数あったので、それは次回作でリベンジを果たしてくれればなと。エルミはホント次回作が出るかどうかも怪しいので、これで少しでも興味を持ってくださる方がいればなぁと思っています。


 3位以降の3作品については共通しているのが、Wi-Fi機能を活用したソフト、ということですね。この3作品も非常に順位付けに悩んだソフトではあるんですが、今までにないジャンル(同種のゲームはちょびちょび出てはいたんですが)を一気に開拓した革新性を評価して、ガールズモードを3位に決定しました。
 ガールズモードに関して一言添えると、このゲームをプレイしてから自分のファッション意識が少し変わった、というのが他のゲームにはない面白かった部分ではあります。街行く人々のファッションを何気にチェックしてしまったり、ゲームの記事を見ていてもキャラの服装にツッコミを入れてしまったりと、ほんのちょっとだけ、見える世界が明るくなったソフトでしたね。
 クイズマジックアカデミーは、単純にDSのクイズゲームとしても質の高い作品で、なおかつWi-Fi通信で味わえる楽しみは今までなかった種類のものです。一問一答に喜怒哀楽を露わにできて、自分だけでなく、対戦相手の回答も楽しめる、コミュニケーションとして凄くシンプル、なおかつ面白いというコンセプトの素晴らしさを評価したいと思います。後はメーカーの対応がもう少しよかったら、っていうのが、まぁ、響きますね。
 5位のバンブラDXは、音ゲーとして理想的なゲーム性を確立した作品ということで。本作は今までに類を見ない様々な楽しみ方を提案してくれたソフトで、今年なお活発化するであろうUGC(ユーザ発信の作品)を中心としたゲームのあり方の方向性を定めたソフトではないかなと思っています。
 ゲーム自体について触れれば、前作と同様に骨のある音楽ゲームで、優れた操作性と楽曲の幅広さをハイレベルで纏め上げた素晴らしい作品です。今年のゲームの中では、とにかく欠点の少ない優等生ゲームでもありました。


 と言う感じで、選考の理由についてもちょっと触れてみました。こうして見てみると、コツコツと遊べるRPGが好きな自分と、ネットワークを介するゲームが好きな自分と、大きな2つの嗜好が見えてきますね。
 今年は自前でWi-Fi通信ができる環境が整ったこともあって、その辺りが影響した部分も多分にあったんじゃないかなと思います。自分がWi-Fi環境を構築したのってバンブラDXの発売日近辺だったんですよね。


 来年に目を転じてみれば、自分がキャプチャユニットを使えるようになって楽しみが広がったことで、それに関係して写真機能とネットワークを有したゲームに着目しています。これはどうぶつの森がその先鞭をつけていますし、来年はフォーエバーブルー2も予定されていますよね。UGC関連で言えばメイドイン俺が非常に興味の沸くところです。
 RPGで言えば、いよいよ発売されるドラゴンクエスト9、そしてセブンスドラゴンにも期待大です。世界樹3も密かに動いているような気配が窺えますし、相変わらずDSのRPGのラインナップは期待が持てそうですね。
 とまぁ、そんな感じで長々と書き綴って来ましたが、2009年も引き続きゲームを楽しめる一年だといいなと思っています。発売予定だけを見ても、その雰囲気が濃厚なのが楽しみなところでもあり、怖いところでもあるんですけどね。