▼無限航路クリアしました

 後半はWiki見ながら早足でプレイしました。でも、結構クルーやら設計図やら漏れがありますわ。2周目は、うーん、今は行ける気力がないなぁ。
 Wii Sports Resortなんてまだ全種目を触ってないんですよ…… 今週末にはもうドラクエ9も出ちゃうんだよなぁ。


 さておいて、無限航路。何かを語ろうとすると物凄くネタバレになっちゃいそうなので、クリア前の方や購入予定の方はご注意ください。大雑把な感想を言えば、面白かったです! ってことで、ここからは特にシナリオについて触れてみたいと思います。



 なんか銀河英雄伝説のDVDを借りてきたら中身がトップを狙えだった、みたいなそういう展開のぶっ飛び方はあるんですけど、最初からそういうネタもありますよ、という示唆はキチンとあったので、不条理ではないかな。そこからそう捻ってくるのか、という驚きはありましたけど。
 最初はテキストミスかと思った主人公のとある事情も実は伏線だったことが判明して、あー、そういう使い方をするのかーとため息が漏れました。実は妹は妹じゃないんじゃないの、と思ってたら、まぁ、ある意味ではあってたんですけど。


 まぁ、話としては、うーん、捻りすぎの感もありつつ、あのままスマートに終わらせてしまうと盛り上げが足りないような気もするので難しいところでもありますけどね。これ、すんごいネタバレになるんですけど、7竜はその辺、オチまで割と違和感なく捻りを加えてたよなーとか思いました。その分、インパクト不足ではありましたけど。なんでしょうね、足して二で割るとちょうどいいかもしれないなぁ。
 両者の違いは「謎」と「魅力」の質によるものかな。魅力的な「謎」と魅力的な「答え」が両立するとお話としてオチがつくんだけども、無限航路は「謎」の魅力が薄くて「答え」が魅力的、7竜は「謎」に魅力があって「答え」が淡白だったのが、それぞれの性格の違いかなと思います。
 もっとねー、あのガジェットを掘り下げる必要があったんでしょうね。かなーりスペオペ方面に話を振っちゃってて、それは自分も好きではあるんですけど、ハードSFの色合いがその分薄れちゃってて、後半の展開に落差がありすぎたような気はします。


 エンディングは凄く余韻のある終わり方で自分は好きですね。このあとどうなるんだろう、と考える余地が沢山残されているという。
 まぁ、なんか問題は根本的には全然解決してなくて、これじゃ結局人類ダメだろ的なハリウッド映画的大団円ではありましたけど、まぁ、それでも希望のある終わり方で清々しさはあったと思います。
 自分は、エピタフを使ってオーバーロードに干渉された部分は元に戻すのかなぁ、と妄想しますが、エピタフも作中の話ではそこまで便利な代物ではなさそうなので、うーん、グランヘイムを直して元の星系に帰るまでが限界なのかな。でも、それだったら太陽系周辺を飛び回るのがユーリっぽい気がするなぁ。
 結局その辺妄想を働かせるにはユーリが何を望んでいたのか、を考えるのが肝要だと思うんですが、ユーリの願いって最初から最後まで「宇宙を自由に飛び回りたい」で統一されているんですよね。領主に反抗した理由もそれだし、打倒ヤッハバッハを志した理由もそれ、アッドゥーラ教国に攻め込んだのもそうだし、オーバーロードに対する拒否反応もそこから来ています(観察者が認知する領域が増えすぎるとご破算にするとか勝手すぎるだろ、みたいな論法)。
 大マゼラン星系はユーリにとって既に踏破してしまった世界なので、それが今更魅力的に思えるのかなーみたいな疑問もあるんですよね。まぁ、本人は打ち上げ屋をやりたいと言っていたので、多くの人達に宇宙を飛ぶ自由を与えることで充足を得るつもりだったのかもしれませんけどね。
 しかし、あの会話はよかったなぁ。トーロもいいキャラだった……



 そう言えば、主人公を英雄に持っていくまでの階段の踏ませ方が近年まれに見るほどスムーズなゲームでしたね。これは自分が一つ感心した点です。
 最初は凡庸な少年 → 領主殺しで知名度アップ → 政府の依命で工作活動 → 実力ある民間人として戦争に参加 → 世界の秘密を知るアドホックな存在 → 強国の居候 → 強国の客将
 まぁ、これとは別に観察者としての軸があるんですけど、それは抜きにしてね。ちょっとばかし強い中ボスを倒しただけで英雄と崇め立てられてゲンナリするゲームが多い昨今、英雄視されるまでに必要な紆余曲折をきちんと踏ませた構成を自分は評価したいです。
 でも、それを考えるとヴァランタインはちょっと先物買いしすぎだなぁ。初見で同類だってわかったんだろうか。エピタフ持ちだし。


 最初はトスカ姐さん持ちの知名度を少しずつユーリに渡していくという展開。まぁ、トスカ姐さんはそういう意味では最初から死亡フラグ立ってましたね…… ヒロイン格っぽかったのでどうだろうと思うところもありましたけど。
 サマラ姐さんが最後出てこなくてガックリ。……と思ったら、ルート次第で変わるのかー。



 しかし、ヒロイン格がみんな悲惨な目にあうゲームだなぁ、これ…… Wikiを見たらとある令嬢も酷いことになるらしいんですが、自分はナチュラルに仲間にできました。よかったのか悪かったのか。
 ユズルハさんが死ぬときの顔もヒドくて吹いた。ライオスはあんなカッコよく死ぬのになぁ。


 ライオスの死に様は武人っぽくて好きですよ。誰も見てない、聞いてないのに、末期の一言にこだわるって言うところがそれっぽくてね。
 ライオスはライバル格として現れたはずなのに降格とか左遷とか散々な目にあうのも面白かったなぁ。ライバルのポジションは早速ギリアスに奪われちゃうし。




 とまぁ、全然纏まりがないんですけど、いつまでもダラダラ書いててもアレなのでこの辺で。シナリオ部分は色々と見せ場が多かったので、まだまだ語り足りない気持ちもあるんですけどね。
 構成はやや荒いところもありましたけど、その辺は容量の都合もあるので仕方がないのかな。でも、背景設定が凝りまくり、脇役キャラも活き活きしてて、最近遊んだRPGの中では抜きん出てテキストが秀逸なゲームでした。