▼真・女神転生ストレンジ・ジャーニー ディスカッションレポ

 最初に思い出したことを少々書いておきます。


・最初は2身合体と特殊合体が選べました。特殊合体ってなんだろ。バロン+ランダみたいなのかな。
・レベル補正はなさそうな感じだったけど、ないとは聞いてない……! レベル補正合理主義派なのであってもいいんですが。
FOE的な強敵いました。キラー系と言われているそう。凄く強い。そういう話は聞いていたのでさっさと逃げましたけど。
・キラー系は本当にランダムエンカウントで出てくるので怖いです。ダンジョン潜りはじめで出会ったりしたら悲惨なことになりそう。
・逃走確率高めです。割と成功する印象がありましたが、そもそもメガテンは運か速さのパラメータで決まるんでしたっけ?
・オプションの設定項目はメッセージスピード、音量、コマンド記憶のありなし。
・スキル変化があって、コッパテングのマハザン(だったかな?)がアイスブレスになったりしました。
・最初の設問で成長タイプが決定。自分は任務優先を割と選んでいたんですが、フィジカルでした。6問目は色々試してみるといいと思います。
・LVUP時のステータス振りはオート。仲魔と同じ。最初の設問で決まる成長タイプが重要かも。


 追加


・ダンジョンで雪の降るエリアがあるんですが、降雪は平面ポリゴンを使っている感じ。パーティクルエンジンだった世界樹2では処理オチが発生していたため?



 ディスカッションの様子をレポします。ディスカッションは手を上げた参加者を司会者が指名して、その質問に今度は開発のお二方が答えるという形式で行われました。
 自分はどちらかと言うと、公式サイトやインタビューで窺える理念的な部分ではなく、ゲームの細かいところを質問した……つもりです。公式サイトを見れば分かるだろう的なところは極力省いて。ただまぁ、ゲームを紹介する意図としては、そういう「なぜこのゲームを作ろうと思ったのか」という部分が凄く大切だとは思うので、その辺はちょっと趣味に走りすぎた感があるかもしれません。
 なお、この場には自分だけではなく、体験会の参加者が複数名同席していまして、質問は全て同一の発言者によるものではありません。質問者によって、進度や感想、ゲーム経験はまちまちですので、それぞれ発言内容に食い違いがある場合もあります。
 また、メーカーお二方の発言も完全にはオフィシャルなものではありません。ひょっとしたら勘違いや言葉の綾が含まれていることもあるかも知れませんので、ご了承ください。


 (金子プロデューサー、石田ディレクター登場)


金子 皆さん、今日はどうもありがとうございました。来たとき雨降ってなかったですか?
―― 大丈夫でした。
金子 来れなかったらどうしようかなと思って(笑)
―― (笑)
金子 今日は凄い自信があるゲームができたものですから、皆さんにやって貰いたいと思ってお集まりして頂いたんですけども、楽しんで頂けましたか? ……ありがとうございます。その中で疑問やこうした方がいいんじゃねぇの的なことがありましたら、ぜひ聞いて頂ければと思いますので、よろしくお願いします。
石田 お疲れ様でした。ディレクターをやっています石田です。次回作があったら、参考にしたいと思うので、遊んで頂いて気づいた点や注文など、なんでも構わないので教えて頂ければなと思います。


 (ゲームバランスについて)


―― なかなか歯応えのあるゲームバランスに仕上がっているように見受けられましたが、調整に当たって目指したターゲットや方針についてお聞かせ頂きたいと思います。
石田 そもそもの起案時のコンセプトはコアユーザー向けに作ろうというのが大前提にあったので、かなり難易度を上げるというのが大名目としてありました。「難しい」と「不条理」は紙一重のところがあるので、このゲームに関しては、種蒔きをして、出てきた芽で、障害を越えるための鍵が得られ、強い敵を倒せるようにしました。不条理にならないように、強い敵がいる場合は手前で得られるデビルソースに鍵になっているスキルが混ざっていたり、そういうチューニングには時間をかけました。解き方がない難しさではなく、考えると解ける、考えてこなせた時の達成感が楽しいだろうと思って、ゲームを楽しんで遊んで貰える層に向けて作っています。ダンジョンには必ず印象に残るヤなヤツ、キラー系って呼んでいるんですけど、そういうものを入れて、倒すのには苦労するけど仲魔にすると頼りになると言う風に作っています。
金子 メガテンファンに楽しんで貰いたいってのはあるよね。
石田 そうですね。ただ難しさだけにスポットを当てるとターゲットを絞ってしまうことにもなるんですよね。作る側的には売ることも考えないといけないので……(笑) そこは鬩ぎ合いはありましたね。先ほども言いましたが、答えのない難しさではないので、メガテンをずっとやってきた人じゃないと遊べないかというとそうでもない……ようにはなってると思います。
金子 ちゃんと考えてやると楽しいぜ、っていう。
石田 歯応えがあるゲームにしたいなぁと思って作りました。


 (音楽にオーケストラを採用した理由について)


―― 女神転生の曲ってこれまでロック調の曲が殆どだったので、今回オーケストラメインになったのが意外でした。今回、オーケストラというジャンルを選んだのはどうしてでしょうか?
金子 多分、(サウンド担当の)目黒さん(の意向)だと思うんですけど(笑)
―― あはははは(笑)
金子 最初大丈夫かなーと思っていたんですけど(笑) ペルソナっぽいのやられたらどうしようかと思って(笑)
石田 目黒に聞いてみないとわからないってのは実際のところなんですけど、オーダーとしては悪い意味じゃなくて「B級SFチックなところを狙いたい」というのを目黒に投げました。映画っぽいテイストのゲームを作りたいので、あとはよろしくお願いしますと言う感じで。目黒のやりたいことと自分のやって欲しいところが一致したのかは、正直本人に聞いてみないとわからないですね。うまく説明できないですけど、まぁ、うまくハマってくれてよかったなと。
金子 凄い漠然としていて狙いがないような感じだけど……?
石田 化学変化が起きたみたいな。お任せしとけば間違いない、いいものが上がってくる人なんで、あまり細かい指示は出さないでご自由にやって頂いたと。すいません、計算づくで作ってなくて。でも、そういうことって結構ありますよ。
金子 でも、良かったよね、オーケストラ。壮大なイメージで。目黒さんってペルソナのイメージがあるので大丈夫かなとは思ったんですけど。女神転生って、仰るとおりロックで他のゲームとの差別化があるのでその辺は生かしたいなとは思ったんですが、今回はオーケストラで行きたいなと思って。最終的にはいい感じにハマったと思います。


 (デモニカスーツのデザインについて)


―― デモニカスーツのデザインは一般受けするようなデザインではないと思うんですが、どのような意図があるんでしょうか?
金子 一般受けを考えると、覚えやすくて真似して描けるのが一番いいと思うんですよ。仮面ライダーなんて丸が3つか4つあれば描けちゃいますし、ドラえもんとかもそうですしね。そういう意味では線が非常に多くて、同じものを描くには非常に大変なデザインはちょっと大変だと思うんですけど、やっぱりメガテンは一般というよりは…… 言い方が偉そうなんですけど、媚びていくよりは提案していきたいな、というのがあったものですから、こういうのがあってもいいんじゃないのという考え方で提案させて貰いました。
金子 無駄に思える横の棒とかで特徴を出していきたいなってのがまずありまして。SFそのままでやっちゃうとガッチガチになっちゃうので敢えてお遊びもあるよと。レトロフューチャー感を出したかったなと。レトロフューチャーって言うと、ブロンズとかゴールドのヘルメットが多いものですからこういった感じで。そのままやりすぎちゃうとまさに昔のバック・ロジャース(スペースオペラの古典)になっちゃっていけないので…… 謎のレーザーガン、輪っかが一杯ついたような「どっからビームが出るんだよ!」とか、ビーム自体も稲妻みたいなのだとどうかなと思ったので、そこは現用兵器も入れて。現用兵器なのでデザートカラー、グリーンやアーミーカラーを使ってちょっと兵隊さんっぽくした感じですね。長々と説明したんですけど、まぁ、狙いとしては人と違うことをやりたいなってのがありました。


 (マップに配置されているフォルマについて)


―― マップ上に散らばっているフォルマは、配置や中身は完全にランダムなんですか?
石田 完全にランダムではないですね。こちらがこのタイミングでぜひ拾って欲しいなと思うものは…… まぁ、ちょっと攻略情報的になりますが、意図的に置いているものがあります。それ以外は全部ランダムです。
―― 最初は固定であとはランダムみたいな。
石田 そうですね。絶対取らせたいものは目に付きやすい場所に置いたりとか、そういうさじ加減はあるんですが、基本的にはランダムです。
―― 通路の奥にフォルマがあると行くか戻るかで迷うのが楽しかったです。3Dダンジョンゲームって割と突き放した作りでユーザーの勇気だけに進行を任せる部分があるんですけど、フォルマの配置はむしろユーザーを能動的にダンジョン奥部に引き込ずり込む力があって、そこが新鮮に感じられて面白かったです。
金子 褒めて頂いてありがとうございます(笑)
石田 RPGってコスト管理の楽しさがあって、今持っている薬草の数とかでこれ以上先に行っちゃうと戻るのが大変かもという鬩ぎあいがあって、その判断が自分の思い通りに行くと達成感があると思います。フォルマは元々はメトロイドとかが原体験にあるんですけど、見えるけど取れないっていうのがネタ振りなんですね。そこに行ってみると面白いものがあったり、逆につまらないものがあったり、釣られて行ったりしたら死んじゃったりとか、餌として配置しているので、そういう風に感じていただけたと言うことは割と上手くいったのかなと思いました。


 (デビルソースについて)


金子 他にもうひとつくらい褒めていただけると気分よく帰れるかなと(笑)
―― (笑) 今回、デビルCO-OPの関係で仲魔の属性を揃えようとするんですが、必ずしも悪魔に欲しいスキルがあるワケじゃなくて、それでデビルソースが重要になると思うんですけど、デビルソースはドンドン使っちゃっていいものなんでしょうか? 勿体無くて使えなかったんですけども。
金子 なるほど。(石田さんに向かって)鬩ぎ合いを考えていたんですよね?
石田 そうですね、最初は無尽蔵に手に入ったんです、実は。いっぺん手に入ったら、以後はレベルアップで手に入るって仕様は一時はあったんですが、それはカットしました。それはなぜならば、先ほど話したとおりコスト計算の楽しさというか、「これ使っちゃって後で困らないかな?」という鬩ぎ合いをやって欲しかったので、辛くするところは辛くするという作り方をしました。ただ、一回手に入ったものが二度と手に入らないと言うことではなくて、かなり確率は下がるんですが手には入るのでそういう余地は残しました。プレイスタイル的には…… これはネタバレになっちゃうので言いたくないですけど、割とバンバン使っても大丈夫です。
金子 そう? 僕はそうでもないんだけど……
石田 あ、違うみたい(笑)
―― (笑)
金子 ここ一番でこれは大事っていうソースをうっかり使っちゃうと「あー、なんであの時使ってしまったんだー!」みたいな。
石田 希少価値の高いスキルはあって、滅多に混じってないんですけど、とっておきにとっておくみたいなのは幾つかあります。
金子 そういうとっておきを使うタイミングがいつなのかは、かなりプレイしてからじゃないとわからないかもしれない。
石田 僕は貯金ができない人間なのであるものは使って浪費していく、みたいな感じで。
金子 好きなものから食べる感じですね。
石田 そうそう。(ケーキは)イチゴから食べるみたいな。僕はそういう感じで使っていきましたけど、後で苦労するかもしれないけど今は楽しい、今は苦労するけど後で楽になるみたいなのは、その人のスタンスそのものが違うので…… どちらでもそれなりに楽しくやれるとは思います。ちなみに開発でもソースを使わないでクリアした人はいます。やっぱり使えないというか集めたいって気持ちがあって。ソースは使わなくてもクリアはできると思います。そこはどうぞご自由にというか、ご随意にやって頂ければいいんじゃないかなと。正解があるワケではないので。
金子 その辺を迷って頂いて楽しんで頂けるといいかなと。僕とかはコイツにこのスキルを持たせたいんだけど、どうやっても継承しないからソースに頼るとかありました。まさに仰るとおりCO-OPに使って欲しいんですよね。色々楽しめるかなと思います。


 (スキルの継承について)


―― スキルの引継ぎはランダムなんですか? 法則なんですか?
石田 ソース(のボーナススキル?)は100%引き継ぎます。ただ、通常合体に関しては継承傾向と言うのがあって、ジャックフロストはアギの系統を覚えられないとか継承できるものを継承するという形になっています。
金子 継承できるものとできないものがあるってことですね。
石田 そうですね。
―― ランダムで何回も繰り返して欲しいのが出てくるまで待つというような……
石田 通常2身合体ではないです。
金子 配置が変わるくらい?
石田 ソースを使うとランダムになる箇所が……
金子 ち、違うでしょ?
石田 違ったような気がする(笑)
―― (笑)
石田 あんまりこの辺詳しくないんですよ(笑)
金子 それはおかしいよ(笑)
石田 合体結果の悪魔が何個スキルを継承できるかは性能差があるんですよ。高レベルの悪魔は2個継承できるけど、低レベルの悪魔は1個しか継承できないとか。継承可能枠が一個しかなくて、継承可能なスキルが2,3種類ある場合はランダムになる……っていう可能性はあるんだけど、若干自信がないです。申し訳ありません。
金子 ソースの内容(ボーナススキル?)は100%?
石田 100%、はい。その上で継承できる個数に上限があるので、複数あったらいいのが出るまでキャンセルみたいな。
金子 鳥系の仲魔にしか継承しないものとかあったりするので。やっぱりデビルソースは大事だよみたいな感じですね。
―― ありがとうございます。
金子 鋭い突っ込みありがとうございます(笑)


 (2周目要素について)


―― 2周目の特典みたいなのってありますか?
石田 あります。
金子 2周目にしか出てこないヤツとかはいますよね。2周目にしか手に入らないアプリとかダンジョンとか。
石田 (あ、言っちゃったみたいな顔で)……あー、そーうー、ですねー。一応あるかなー、みたいな。
金子 想像できるようなものはありますね。はい、2周目要素あります。


 (プラットフォーム選択について)


―― 今回の新作でDSというプラットフォームを選んだ理由はなんでしょうか? 個人的にはPSPがよかったんですけど。
金子 (笑)
石田 難しいですね。実際はPSPでも(作りたい)、というのは念頭にはあったんですけども、一番は新しい人にも遊んで欲しいなというのがあったのと、女神転生のコアな人たちって僕と同年代だと思うんですけども、DSなら持っているけどゲーム離れしてPSPとか持っていない人とかいるんじゃないかと思いまして。僕、35歳なんですけど……
金子 いらない情報ですね(笑)
石田 忙しくてあまりゲームをやらない人っているんじゃないかと。なのでDSが一番いいのかなと。それが正しい判断だったかはまだわからないですけど。あとは2画面見られるのはいいな、ってのがありますね。やっぱり(画面の)切り替えがイヤで。モノグサなので。下に情報画面があるのはいいなって。それが決め手のひとつですね。
金子 DSで作ればDSのよさがありますし、PSPで作るならPSPならではのものを作らなきゃいけないなってのがあると思うので、今回はやっぱりDSなのかな、っていう判断ですね。この真・女神転生任天堂から基本的には出てたのでできれば任天堂かなという。向こうからオファーがあったとか、そういうラッキーな話は全然なかったです。オファーがあったらよかったので、ぜひ出してくださいよって……それはなかったんですけど、まぁ、こちらのスタンスとしてはとりあえず任天堂さんからという感じですね。だからと言ってPSP版が出るよ、ということはないので、ぜひこれ(DS)で楽しんで頂きたいなと思います。
石田 PSPは嫌いなワケじゃないです(笑)
―― (笑)
石田 機会があれば、ぜひ(作りたい、の意?)。


 (月齢と合体について)


―― 満月とか新月とか色々月齢がありますが、合体時に何か影響はありますか? 満月の時に何かあるとか……
金子 ありますあります。いつものやつが。
―― (笑)
金子 それでないとできない種族とかいますので。


 (ザンがガルに変わった理由について)


金子 他に質問ありますか? なんでも……くだらないものでもいいですよ?
―― じゃあ、凄く素朴な疑問があって。今回、衝撃魔法がザンからガルに変わったのはなんでですか?
金子 あああああ。(石田さんに)あれ、なんで?(笑)
―― (笑)
石田 えー、担当者の、好み……ですね。
―― そうなんですか!?
石田 特に僕のほうからオーダーを出したワケではなくて、見てみたらガルになってたみたいな。実は気づかなかったんですけど。
―― えええええ!?
金子 うそーん、っていう感じ(笑)
―― (笑) 物凄く深い理由があるのだとばかり……
石田 いやー、そういうの…… ないです。ないですね。
―― (笑)
金子 鋭い突っ込みですよね(笑)
石田 担当者の拘りはあると思うんだけど……
金子 ごめんなさい、そこの深いところはよくわからないんですけど、やっぱある程度取りまとめる中でエレメント的に風的な配慮があったのかなと考えています。ザンだと、こう衝撃波的なイメージがあって……
石田 (金子さんの話を遮って)思い出しました! そうです!
―― (笑)
石田 バインドボイスとかも衝撃系で、結構混じっちゃってるところがあったんですね、過去のシリーズで。ガルって名称的に風っぽくて、今回属性バトルが前面に押し出されているので(斬撃と衝撃を)混同しないようにしたいというのが強くあって、ザンじゃなくてガルに変えましたのを聞いた記憶があります。金子さん鋭いなと思いましたけど、その通りですね。
金子 ちなみに一番最初、輪っかが飛んでいく衝撃波っぽいのをやりたくて、それでザンを作りました。そういう意味では、今回上手く取り纏まったのかなという感じです。
石田 風っぽいんですね、ガルだと。ザンよりガルの方が。名称変更してよかったという気もします。
金子 責められてグダグダな返答になってしまいましたけど(笑)
―― (笑)
金子 こんなんでいいでしょうか?
―― ありがとうございます。


 (スタンスのバランスについて)


―― ロウとニュートラルとカオスで一番マゾいのはどれですか?
金子 マゾいの? 責められちゃうってことですか?
―― ゲームを進める上で厳しい、という意味で。
金子 あ、厳しい。厳しいのはやっぱり……真ん中だな。
石田 真ん中ですね。これ、かなり攻略情報になっちゃうんですけど、どちらかの属性……敢えて伏せますけど、回復系が多くて、どちらかの属性には攻撃系が多いみたいな……
金子 それ、どう考えても色で分かるよ(笑)
―― (笑)
金子 もう伏せた意味がない(笑)
石田 それで真ん中がちょっと薄めになってますね。
金子 もっと属性増やさなきゃダメかな?(笑)
石田 そうですね(笑)
―― (笑)
石田 そういうのはあるので。面白いのは何系で固めているかで詰まる場所が変わるところで。なので結構みんなやっていたのは一色で固めるよりも2個2個で……ツーペアにしてやるとか。赤いのと青いのでやるとかありました。
金子 攻撃も回復もできるという。CO-OPでも攻撃できるワケですね。
石田 極端に偏っているのはない、どれが突出して難しいというのはないです。でも、色々な局面があるので常に同じ色で揃えていると若干詰まるなという箇所はあるかと思います。
金子 そこでデビルソースですよね、やっぱりね。どっちの色かわからないけど(笑)回復を持たないヤツに回復を持たせたりしちゃったりとか、そういうことができるワケです。で、元に戻ればドMなのは真ん中。
―― はい、ニュートラル。
金子 ドSなのは……まぁ、赤いほうかなと(笑) そういう感じですね。
―― わかりました(笑)
金子 ちなみに僕は真っ赤です。普通にやると。
石田 僕も真っ赤です(笑)
―― (笑) ありがとうございます。


 (開発者のお二方から最後に一言)


―― 今日はこういう機会を設けて頂いてありがとうございました。凄く面白かったです。製品版の発売を控えて、多くのユーザーがドキドキワクワクしていると思いますが、そうしたユーザーさんに向けて何かコメントを頂きたいのと、購入を迷っているユーザーさんに背中を押す力強い言葉を頂けるとありがたいです。
金子 ドラクエは「お父さんが若い頃やったゲームだよ」って子供と一緒にやるのが今年の夏ブームでしたけど、女神転生って名前だけ知っている方だと難しいゲームかなと思われている部分があって。ドラクエはやっていたけどメガテンはやってないという人もいたかもしれないですけど、今回は割と手に取りやすいハードですし、手元でいつでもでいきますので、ぜひとも手にとって頂きたいと思います。散々、歯応えがー、とか、赤いだの黒いだのとか…… 黒いはないか(笑) 言っていた割にはきちんと攻略はできる感じなので、ぜひ手に取って頂きたいなと。昔はちょっと難しそうだなと思ったけども、今だったらスッと入っていけるんじゃないかなと思いますので。背中を押す一言があるとすれば、それは一言「大人ポケモン」ということですね。
―― 大人ポケモン(笑)
金子 ポケモンの後はぜひこちらをやって貰えればなと。これ、任天堂のインタビューで言ったらカットされていたんですけども(笑)
―― (笑)
金子 入れてよーって言ったんですけど、載せられないって(笑) そんな感じなんでぜひよろしくお願いします。


石田 大体のことは先ほど話したとおり、絶妙さが売りだったりするので、ひとつの提案だと思って遊んで欲しいなと思います。結構考えるのって楽しいと思うので、苦労するのも楽しいと思うんですね。このゲームにはそういう苦しいところが沢山あるんですが、解いた時が楽しいところがもっと沢山あると思うので、まぁ、昨今のゲーム……悪口じゃないですけど、割と知ってると先に進んでくれてお話が見えてくるものが多いと思うので、そこにちょっと提案として、こういうのも面白いんじゃないのという形で作りました。世の中に他にも難しいゲームはあるので、このゲームだけ特別難しいと思われるのは、正直分析できかねるところもあるんですけど……
金子 多分、タイトルが漢字だから……
石田 あー(笑)
―― (笑)
金子 それが大きいんじゃないですかね。
石田 それはある気はしますね。印象かなと。こういう手ごたえのあるものもやって貰えれば解けたときに楽しいかなと。ボスまで行かれた方は少ないと思うんですけど、ボスを倒したときの達成感は高いと思うので、ぜひやって欲しいなと思います。プッシュと言うところで言えば、今回は4じゃないんですね、真・女神転生シリーズの。どうしてかって言えば「ここから入ってください、ぜひ」ってのがありますので。シリーズを通して話は結構繋がってるんですけど、今回は新しい提案、新しいシリーズということで、お約束がわかってないと楽しめないということではないので、「ちょっと知識がないし……」みたいな、まぁ、スターウォーズもいきなり4から…… あ、4が一番最初ですね(笑) 「途中から見るのもなぁ……」ということで尻込みされる方がいるとすれば、そこは気にせずとも楽しめると思います。あと、難しさで敬遠される方に関して言えば、まぁ、今はかなり情報化社会になっちゃっているので、ネットを見れば攻略情報とかもあるので、ぶっちゃけそういうのを頼りながら遊んで頂いて、今回はネットに頼ったけど次は自力で解いてみようとか、そういう風に自分の中の違う側面を見つけられるところがあるかもしれないので。話が繰り返しになっちゃいますが、ここから始めてください、ぜひ、という。ちょっとグダグダになっちゃいましたが、そんな感じでよろしいでしょうか。
―― ありがとうございます。



 長々と書いてきましたが実際こんな感じでした。個人的にはもっと深いところまで聞きたかった感もあります。開発者の方を話を聞くのって大好きなんですよ。
 試遊はまぁ、言ってしまえば発売後にも存分に楽しめるので、ここでのユニークな経験ってこっちの方が大きいと思うんですよね。試遊は遊んだデータも引き継げませんしね!
 なので、個人的にはもう少し枠をこちらに振り分けて貰えるともっと深く色々なお話を窺えたかなぁという気持ちはあります。質問はですね、まだまだあったんですよ、自分の中では。
 ディスカッションという形式ではなく、以前参加した王様物語の体験会のように、車座になって自由に発言できたらもっと密度も高く意見を交わせたのかなという気持ちもあります。今回、割とかしこまった形式で、緊張していた人も多かったと思いますので。
 ただ、それって参加人数にもよるんですよね。車座形式の座談会は凄く密度が濃くなるんですが、一方で多くの参加者が限られた開発者と歓談するには不向きという側面もあります。その辺り、一番ベストなやり方ってのは模索が難しいですね。アトラスにしてもこういう形式で体験会を開いたこと自体が新しい挑戦だとは思いますので。
 なんか話に聞いたところによると体験会2日目のディスカッションでは戦闘バランスを担当した加藤さんも参加されたとのことで、これは個人的にはそっちにも行きたかった、という気持ちでいます。と言うか、初日で色々突っ込んだ質問をしたせいで2日目に加藤さんが引っ張り出されたのかもわかりませんが(笑)
 自分は「ターンベース、コマンド戦闘は世界的に見れば古臭いと言われがちなシステムではあるけど、未だにメガテンがそれに拘るのはなぜ? 利点と欠点は?」とか、「デビサバの悪魔会話簡略化は合理的で面白いアプローチだったけど、今回悪魔会話を継承した最大の理由は?」とか、「アミューズメント部門の廃止で今後リリースがシリーズ続編に傾きそうに見えるんだけど、新規作との兼ね合いはどうなの?」とか、「今回舞台を南極に設定したのは海外を意識した結果とのことだけど、そもそもこれ海外で出せるの?」とか、そういうところまで聞きたかったという気持ちがあります。まぁ、後出しを承知しつつ色々と秘めた野望はありました。
 あと、加藤さんがいれば「世界樹3ってどうなの?」が聞けるチャンスが生まれるじゃないですか。これがね、一番大きかったので。残念です。まぁ、実際はそういうことが聞ける雰囲気じゃなかったんですけど(笑) 聞いたら多分、参加者全員が思い思いの欲しい続編を口に出しそうな気配ですらありました。


 あとは撮影した写真なんぞを少々。


 サイン入りのポスター。過去作と比べるといかにシンプルなのがわかります。


 メガテン携帯。きっとCOMP機能が内蔵されてる。


 メガテン過去作の歴代ポスター。時間が押してたせいもあって、真3が撮れなかったのは残念。